Jun18,2008

#173 丹波立杭焼(その2)

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丹波焼/立杭焼の花器

 日本六古窯の一つに数えられる丹波焼ですが、今回紹介するのはモダンな花器。
 黒っぽい陶土は丹波らしいものの、釉薬やカタチは伝統的なスタイルとは異なりますね。
 個人的に、この花器の印象はミッドセンチュリー。きっと作家さんの意図するところではないと思いますが…。
 民藝をモダンに合わせるという感じではなく、本当に50〜70年代あたりのテイスト。直線的でくびれたシェイプと釉薬のグラデーションが、北欧の影響を受けた米国陶芸のよう。それも有名な作家モノではなく、米国のフリマやアンティークモールあたりで見つけられそうなイメージ。この雰囲気を分かっていただけますでしょうか?一緒に行って、同じモノを買ったムッチャンには通じたのですが…。
 陶の郷(すえのさと)にある窯元横丁と呼ばれる共同販売所で購入しました。とってもリーズナブルでお値段の方も米国フリマ的。
 我が家のインテリアにもスッと馴染みます。きっと言われなければ、丹波焼とは気がつかないでしょうね。こんな感じもありです。
posted by Mami & Tetsu at 15:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>花器

Mar12,2007

#143 Marianne Stark

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マリアンヌ・スタルク[Marianne Stark]デザインのミケル・アナセン / ミカエル・アンデルセン&サン[Michel Andersen & Son]製の絵皿

 以前に紹介したヴァイキングの絵皿と同じ、デンマークの製陶所ミケル・アナセン&サン(MA&S)の花器。
 絵皿とは雰囲気が違いますが、こちらの方が所謂MA&Sの製品という感じですね。
 ひとくくりにデンマークの陶器といっても色々あるのですが、日本人の好みに合いそうな釉薬使いの美しいモノを多く見かけます。これは鑑賞を目的にしたスタジオ作品だけでなく、工場生産のテーブルウェア等にも共通して見られることです。釉薬に対する美意識は、一部の愛好家だけでなく、広く一般に浸透しているのかなと想像します。
 欧米で評価が高いのは、やはり有名作家のスタジオ作品。北欧らしい優美な曲線のファルムと技巧を凝らした釉薬使いの組み合わせが特徴的です。ただ、この辺は好みの問題なのですが、個人的には余りに鮮烈な印象を与える凝った釉薬には、引いてしまう時があるのですよね。深みや味があるといった程度ではすまない、やり過ぎなモノも多くありまして…。マーケットではあまり評価されていない、素朴な釉薬使いのモノの方が、むしろ良いなと思うこともしばしば。
 MA&Sの製品は多彩ですが、好みに合う雰囲気のモノも結構あります。ファクトリーとしての知名度や流通量がありながら、比較手頃な値段のモノが多く、手に入れやすいという点も魅力ですね。
 こちらは1960年代前後にかけて活躍したマリアンヌ・スタルクのデザイン。モダンなシェイプとシックな釉薬使いのバランスがカッコいいですね。
 eBayで購入したのですが、実物を見てみると想像以上に出来が良くて、あらためて安かったなぁと感じました。相場を心得ている業者さんから買ったので、適正価格のはずですが、人気がないのかな…。この辺のデンマークやスウェーデンの陶器類は値段がピンキリで、いいなぁと思うモノが相応にして高値の場合も多いのですが、意外にお買い得なモノも見かけます。なかなか探しがいがあって、最近、興味を持っています。

Memo:
 ミケル・アナセンについては#140 Viking Plateで詳しく書いていますので、そちらを参照してくだい。
posted by Mami & Tetsu at 20:16 | Comment(10) | TrackBack(0) | 置物>花器

Oct14,2006

#127 Alan Wallwork

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アラン・ウォールワーク[Alan Wallwork]の陶器製ベース

 ロンドンのマーケットで一番大きな買物がこれ。
 英国の陶芸というと、どんなイメージでしょうか…。最近は民藝ばやりの影響か、スリップウェアに注目が集まっているので、古くから日用品としての陶器が作られていることは分かりますよね。現代陶芸では、日本でも絶大な人気を誇るのがバーナード・リーチ[Bernard Leach]、ハンス・コパー[Hans Coper]、ルーシー・リー[Lucie Rie]の3大巨匠。英国の現代陶芸は帰国したバーナード・リーチがセント・アイビスに窯を開いたことが始まりで、リーチの系譜上にある陶芸家達は日本でも知名度が高いです。他方で、ハンス・コパーとルーシー・リーは直系の弟子を持たなかったと言われますが、その作品群が英国の陶芸に与えた影響は計り知れません。
 いわゆる巨匠の作品は取引される場所も違うだろうし、値段も手の届く範囲ではないので、マーケットで見かけることはないだろうと思っていました。でも、英国らしいモダンな陶器に巡り会えたらと思っていたところ、これに出会いました。
 場所はコベントガーデンのアップルマーケット。中心地近くにあるため、観光客が訪れることも多いマーケットの一つですね。アップルマーケットは月曜日がアンティークの日(2006年9月現在)なので、これを狙って行きました。ストールと呼ばれる露店が集まっていて、日本の骨董市に雰囲気が似ています。英国ではアンティークというと、本気で古いモノが多く、モダンデザインを扱う方も最近は増えてきているようですが、少数派との話を聞いていました。実際に行ってみると噂どおりでしたが、我が家的には、それはそれで楽しめます。Mamiはアンティーク・ジュエリーに夢中、Tetsuは古い鍵やシルバー製品を物色したり、ブリキの車にクギ付けになってみたりと…。
 そんな中に一つカッコイイ店がありました。大胆な発色のプール[Poole]の大皿が飾られていて、パッと見て好みの雰囲気。金色で長髪のロックシンガーみたいなお兄ちゃんが一人でやっているストール。小さなモノから大きなモノまで、値段もピンキリですが、お兄ちゃんのセンスで選ばれた統一感のある英国的モダンなモノ達。その中にこれがありました。
 ザラッとした粗めの手触りのマットな白の釉薬は、部分的に茶色がかっていて味があります。そして、目を引くのが表面に施された装飾。これが最高にカッコ良くて、気になって仕方がありません。お兄ちゃんに聞いてみると「アラン・ウォールワークという英国の陶芸家の作品で、この表面の装飾は木の棒でつけているんだ。表面の色の変化は、焼いた時に出来たもので素晴らしい雰囲気だ。」と、親切に教えてくれました。もう一つ別の作品があって「こっちはまた違う雰囲気で、こちらの釉薬は…」と、聞いてもいないことまで嬉しそうに色々と話し始めるので、この人は自分が好きなモノを集めているのだろうなって思いました。少しTetsuと似た雰囲気を感じました。
 問題は値段。こんな作家さんの適正価格なんて知るはずもありません。一応マーケットなのでお兄ちゃんにディスカウントできないか聞いてみると「10ポンドだけ引くけど、これが限界だよ。クリスティーズでも取引されるような作家で、そこでの取引値と比べれば大分安いよ。これは僕が直接にスタジオから別の大きなモノと併せて買い付けたからできる金額なんだよ。」とのこと。このお兄ちゃんのモノを見る目と、モノ好きが高じて商売するようになった雰囲気を信じることにしました。また、対価として自分が払っても良いと思える金額でしたしね。
 そんな時にMamiが、このベルも可愛いんだよねって、どこからか見付けてきた可愛い真ちゅう製のベルを鳴らしてアピール。すると「じゃあ、それもギフトとして付けるから」って、さすがMami!おまけのベル付きで、お買い上げ!
 その晩にホテルに帰ってガイドブックを見ていたら、別のスピタルフィールズというマーケットのページにお兄ちゃんが載っているのをMamiが発見。「なんか見たことあるなーって思ってて」って、Tetsuは全然気が付かなかったよ。しかも良さそうなお店だなと思っていたところなのに…。ちなみに名前はコリン・サーガスさんって書いてあります。スピタルフィールズがアンティークをしている木曜日に行ったら、やっぱりいました。向こうも気がついたので、本を見せたところ「これは去年の写真だよ。」と言って、嬉しそうに他の業者仲間に本を見せていました。
 帰国してから調べると、英国では有名な陶芸家の作品のようですね。底に刻まれたAWのサインは、1962年頃以降に作られた一点モノの作品につけられたとのこと。作風からして、比較的後年の作品だと思います。気になる値段ですが、ちょうどeBayで同じデザインと大きさで鉢型のモノの出品があって、なんと我が家が買った2倍で落札…。お兄ちゃん、いいヤツだー。
 
Memo:
 アラン・ウォールワークは1931年出生の英国の陶芸家。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジで陶芸を学び、卒業後の1957年からロンドンで創作活動を開始。1964年から活動の場をイングランド南西部のドーセット州に移す。表現力豊かな陶器製の壷や鉢を多彩に創作しました。また、助手の共同作業により作られたタイルが多く流通しており、代表的な作品のひとつとなっています。後年は彫刻的な作品を多く手掛けており、ゴールドスミス時代の師であるゴードン・ボルドウィン[Gordon Baldwin]の影響もうかがえます。作品はV&Aを筆頭とする多くの美術館に収蔵されており、日本では京都国立近代美術館に収蔵作品があります。
posted by Mami & Tetsu at 10:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>花器

Apr13,2005

#34 Leaf Vase

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陶器製の一輪挿し

 今回紹介するのは陶器製の一輪挿しです。
 おそらく日本の作家さんのモノだと思うのですが、買った時期が古すぎて、今となっては誰の作とも分かりません。
 買ったのは神戸にあったコテ・エストというエクリュが展開していた和モダンのお店です。このお店で買ったモノは今でも家に結構あるのですが、お店はエクリュと共になくなってしまいました。残念です。
 もともと、こういう感じのモノを好んで買うのはMamiの方で、この一輪挿しもMamiが気に入って買ったモノです。当初から割りと良い位置に飾られてはいたのですが、最近になってTetsuの中で再評価され、このブログへの登場となりました。
 少し北欧陶器っぽい雰囲気で、グスタフスベリあたりにありそうなデザインでしょ。素焼きの土色の陶器に、限りなく黒に近いネイビーの釉薬で、葉っぱか草のような柄が描かれています。とてもシックなコントラストなのに、描かれた柄はなんともキュートな丸みを帯びており、手作り感のあるポッテリとしたフォルムとあいまって、とても暖かみのある風合いです。
 相性がよいので#24で紹介したボッセのハリネズミと並べて飾っています。
 自分が持っているモノを再評価するというのも変な話かもしれませんが、長年モノを集めていると自分の好みも変わってきます。「あの時は若かったから…」なんて言ってフリマやヤフオクで売ってしまうモノもありますが、長年愛用しているモノも多数あります。思い入れがあったり、最近の好みではないけどやっぱりいいモノだったりして、しまい込んだままなのに手放せないモノも結構ありますけどね…。いずれにせよ何年かして改めて良いなと思えることは、自分にとってもモノにとっても良いことです。
posted by Mami & Tetsu at 17:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>花器

Mar19,2005

#23 琉球ガラス(その3)

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琉球ガラスの一輪挿し

 #4 琉球ガラス(その1)でも書いたように琉球ガラスというものを一つのジャンルにくくるのはあまりに作風の幅が広すぎます。基本的にはハンドメイドですから、その作家さんのセンスや知識、技術などの様々な要因により変化するのは当然の結果なのかもしれませんね。今回紹介する一輪挿しも作家色の強い作品です。
 形も大きさもちょうど電球ぐらいのモノなのですが、透明のガラスのまわりに大量の気泡を含んだガラスがへばりついており、これがなんともクールな雰囲気を醸し出しています。白く見えるのはすべて気泡です。
 形も大きさもバラバラの泡が、次々に増殖し、盛り上がり続け、透明のガラスを埋め尽くしてしまう。そんなありもしない自然現象の経過を、瞬間的に凍結させたような風合いです。
 北欧等の寒い国のガラスデザイナーの氷をモチーフにした作品は頻繁に見かけますが、日本で一番暑い場所でつくられたガラスがこんなに冷たい印象を与えるのは不思議ですね。
 こちらを買ったのもグラチッタ[glacitta']さんです。気泡を含んだガラスがブームなのか、他にもいくつもありました。何点か買いましたので、また紹介しますね。
posted by Mami & Tetsu at 17:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>花器
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