Feb14,2007

#140 Viking Plate

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ミケル・アナセン / ミカエル・アンデルセン&サン[Michel Andersen & Son]製の絵皿

 デンマークには多くの製陶所があり、とても素晴らしい陶磁器類が作られています。今回は、そんなデンマークの窯の1つであるミケル・アナセン&サン(以下、MA&S)の絵皿を紹介します。
 MA&Sは、ボーンホルム島というバルト海上の島にある製陶所。ボーンホルム島はデンマーク領ですが、地理的にスウェーデンに近く、文化的交流も深いようですね。夏場にはドイツやポーランド等からも静養に訪れる人が多くいるリゾート地です。同地でカオリンが採掘され、ロイヤル・コペンハーゲンが磁器製作に成功したことで有名ですが、古くから工芸産業が盛んで、現在でもスタジオを構える工芸作家が多くいます。
 MA&Sは歴史が古い製陶所で、時代によって様々な製品が作られてきましたが、我が家が好きなのは、やはり戦後のモダンデザイン期に作られたモノ。
 この絵皿は、MA&Sが開発したペルシャ・テクニック[Persia Technique]という釉薬にわざとヒビを入れる技術が応用されています。通常のペルシャ・テクニックの作品は、もっと細かいヒビで、貫入を入れた日本の陶器のように繊細なモノが多いのですが、このシリーズでは大きくハッキリとしたヒビが入れられています。まるでモザイク画のような仕上がりですね。
 1960年台前後に作られたモノで、絵本に登場にしそうな牧歌的な雰囲気の絵付けが特徴的。人物や動物が描かれた観賞用の絵皿や陶板がありますが、我が家が選んだのは、いかにも北欧的なモチーフのヴァイキング図柄。
 このシリーズをはじめて知ったのは数年前のこと。eBayで取引をしたセラーの方が、実店舗とネットショップも運営していて、そこにヴァイキング柄の大きな陶板がありました。とても気になったのですが、サイズが大きすぎることがネックでした。飾るスペースの問題やインテリア的にインパクトがありすぎかなと思い、気が引けていました。
 そのまま何年か過ぎたのですが、昨年にeBayでこれを見つけました。正に欲しかったヴァイキングの図柄で、ほどほどの大きさの三角の深皿は、サイズ的にもバッチリです。縁の裏面に大きなカケがありましたが、破格値だったため自分で補修をしてもいいかなと思い入札。コンディションが良くないため、他に入札者はいなく、あっけなく落札。米国からの出品でしたが、送料の方が高くついたぐらいの値段でした。
 実際に手元に届くと、予想以上にボリュームがありましたが、釉薬具合が落ち着いていて、我が家に馴染んでくれました。しばらくの間、いいなぁと思い続けていたモノなので、自分好みのモノ達と相性が良いのも当然ですね。
 日本では知名度が低いシリーズですが、このユーモラスな表情と質感のバランスは、リサ・ラーソンあたりが好きな北欧ファンにも受入れられるのではないでしょうか。個人的に一押しの品です。どうです、気になりませんか?

Memo:
 ミケル・アナセン&サン[Michael Andersen &Son]はデンマークのボーンホルム島にある製陶所。1890年に、陶芸家のイェンス・ミケル・アナセン[Jens Michael Andersen]が、1740年創業の小さな製陶所を取得して創業。当初は食器類や古典的なスタイルの壷や花瓶を主に作っていました。彼の4人の息子は陶芸家として育てられ、同製陶所で働きました。特に長男のダニエル・フォークマン・アナセン[Daniel Folkmann Andersen]は、とても創造性に富んだ才能の持ち主で、1905年頃、まだ彼が20歳の時に、すでに工場の美的発展の牽引役となっていました。また、彼が1935年に開発したペルシャ・テクニック[Persia Technique]と呼ばれる釉薬にヒビを入れる技術は、ブリュッセルの万国博覧会で金賞を受賞しました。1920-1930年代の深みのある釉薬の作品群は秀逸で人気があります。また、1950-1970年代には、雇ったアーティスト達が時代に合った端正で力強いストーンウェアを作り、発展に寄与しました。その代表的なアーティストがマリアンヌ・スタルク[Marianne Stark]です。
 ファクトリーマークである、逆三角形の中に3匹のニシンのマークは、1930年より使われているもの。1916-1930年はラテン体、それ以前はゴシック体で「Michael Andesen」とマークがプレスしていました。また、マリアンヌ・スタルクのデザインには、イニシャルの「MS」がファクトリーマークと共に入れられています。


posted by Mami & Tetsu at 20:38 | Comment(4) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ

Oct13,2006

#126 Braniff Concorde

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ブラニフ・コンコルド[Braniff Concorde]の模型

 この前、コンコルドの本を紹介したので、その流れで今回はコンコルドの模型を紹介。
 コンコルドはエール・フランス[Air France]とブリティッシュ・エアウェイズ[British Airways]のモノというイメージですが、実は他にも二つの航空会社で運行されていました。シンガポール航空[Singapore Airways]とブラニフ・インターナショナル・エアウェイズ[Braniff International Airways]です。
 こちらはブラニフのモノ。メーカーはおなじみのヘルパ[herpa]社、1/500モデルです。
 ブラニフといえば、アレキサンダー・ジラルド[Alexander Girard]によるトータルデザインと、エミリオ・プッチ[Emilio Pucci]による客室乗務員の制服デザインで、日本でも改めて注目されている米国の航空会社。オレンジの機体の前でポージングするプッチをまとった客室乗務員の姿は、ファッションショーさながらです。そんなブラニフがコンコルドを運行していたなんて、夢のコラボですね。
 ただし現実は厳しかったようです。ブラニフは、ブリティッシュ・エアウェイズとエール・フランスと共同運航をしていました。ロンドンとパリからワシントンD.C.に乗り入れるコンコルドを、ブラニフが引き継いでワシントンD.C.からダラスの区間を運行する方法。つまりワシントンD.C.でクルーと機材を交換するだけで、機体自体はブリティッシュ・エアウェイズとエール・フランスのまま。ブラニフがコンコルドを所有していたと言われますが、米国の法規制への対応目的で所有権が移されたのみで、実質の保証・管理はブリティッシュ・エアウェイズとエール・フランスが行っていたとか。
 1979年に就航したブラニフのコンコルドの便ですが、騒音問題や採算性が原因となり1980年には廃便となりました。その間、コンコルドをブラニフカラーにペイントし、運行したことはなかったと言われています。シンガポール航空と同様に、片面だけブラニフカラーにしていたことがあるという話も聞きますが、この手の話に詳しくないので、どちらが本当なのかはよく分かりません…。
 いずれにしても全面がブラニフカラーのコンコルドが飛ぶことはなかったらしいのですが、様々なグッズが出回っています。それほどに魅力的なコラボなのでしょうね。個人的にもジラルドがフルプロデュースしたコンコルドがあったら、どんなに素晴らしいモノになったかと思いますしね。
posted by Mami & Tetsu at 20:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ

Sep12,2006

#124 Nipper

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陶器製のビクター犬

 ビクターのトレードマークとして有名なフォックス・テリア。ビクター犬と呼ばれることが多いですが、実在した犬で、名前は「ニッパー」といいます。
 首を傾けているニッパーだけだと、何かに困っている様子に見えますが、これは蓄音機に耳を傾けているポーズです。ビクターのマークでは蓄音機とセットで描かれているので、ご存知ですよね。
 昔、近所の電気屋のシャッターに大きく描かれていたので、個人的には物心つく前から慣れ親しんだマーク。はじめは音楽を聴いている賢い犬なのだと思っていたのですが、実は蓄音機に吹き込まれていた亡き主人の声を聞いているらしいです。(詳しくはビクターのサイトをご参照ください。)この話を知ったのは小学生の頃だったのですが、忠犬ハチ公みたいな感じで、ちょっぴり悲しくて、ジーンときた記憶があります。
 ビクター犬は、ノベルティーやディスプレーのために、様々なグッズが作られました。ビクター製品のおまけとして配られていた時期もあるので、自分の家にもあるという方も珍しくないと思います。昭和レトロ好きやノベルティー好きなどのファンから愛されていて、今ではコレクターズアイテムとして流通しています。
 なかでも骨董市などで定番的に見かけるのが陶器製の置物。サイズが色々あって、大きいのから小さいのまでズラッと並べている図は、なかなかカワイイですよ。
 値段を見てみると、大きければ高いって訳でもないのですよね。小さい方が希少性があるとか、同じように見えて体つきが違っていて古さが分かるとか、色味が違うとか、なんか色々と見分け方があるらしいです。詳しく知らないのですが、それなりの規模の骨董市に行けば何店舗かで売っているので、話を聞きながら比べて回るとなんとなく相場が分かりますよ。
 でも、結局は自分が欲しい大きさって大体決まっているし、見た目の好みで選べばいいのではとも思います。コレクターでなければ、どれがレアだとかは別に気にしなくてもいいかなと。
 我が家では、小さなやつを選びました。体格は痩せている方かな…。擦れて鼻先の色が消えていますが、これぐらいはご愛嬌。オーディオはビクターと全く関係ないのですが、スピーカーの上にチョコンとのせたらお似合いかなと。ちょっとノスタルジックな雰囲気がいいですね。
posted by Mami & Tetsu at 19:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ

Apr12,2006

#103 Wood Hippo

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カイ・ボイスン[Kay Bojesen]デザインの木製カバ / Wood Hippo

 今回はTetsuがずっと探していて、つい先日購入することができたカバを紹介。
 知らない方には、ただの可愛い木製玩具のカバにしか見えないでしょうね。でも、これはただのカバじゃありません。前に紹介したカトラリーと同じ、デンマークの巨匠カイ・ボイスンがデザインしたカバ、通称ウッド・ヒッポ[Wood Hippo]なのです。
 カイ・ボイスンの木製玩具はとても人気があり、欧米や日本を中心に世界中にコレクターがいます。雑誌等で北欧系の雑貨類を特集した時なんかに頻繁に登場する、木製のサルをご存知ないでしょうか。あのサルの仲間です。サル、ゾウ、クマの3種類はローゼンダール[Rosendahl]社で復刻生産が行われているため、実物を見たことがある方も多いのでは。復刻された後も、ヴィンテージ品は現行品と質感が違うため、コレクターズ・アイテムとなっています。(※2011年より、カバ、ダックスフンド、ウサギの3種も復刻生産されることになりました。)
 ヴィンテージでもサルやゾウは流通量がそれなりにあり、店頭やオークションで時折見かけます。それに比べ、カバやダックスフンド等はほとんど出回りません。でも、以前にネット上で見かけ、その可愛さにハマってしまい、1年以上をかけたカバ探しが始まりました。
 とりあえず、ざっと探したところ在庫ありの店はありませんでした。ネットショップは新着を時々チェックすることにし、オークションでアラート機能を設定して待ちました。こうして探してみると、全く流通していない訳ではないようですね。ここ1年でもeBayで3件の出品がありました。コンディションはまちまちで、値段もコンディションに合わせてそれなりにという感じ。どれも事前に送料は確認するものの、結局は高くなってしまい落札には至らないことの繰り返し。本当に欲しかったらガバっと入札額を上げてもいいのですが、eBayでの買物はそれなりにリスクがあるので、そこまで踏み切れないまま1年が経過しました。本気で長期戦に突入するか、リスク覚悟で次の出品で勝負に出るかと思い始めていたところ、なんと実物に巡りあうことに。続きを読む
posted by Mami & Tetsu at 19:16 | Comment(11) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ

Dec23,2005

#89 Stress Santa & Reindeer

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リサ・ラーソン[Lisa Larson / Larsson]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製サンタクロース&トナカイ/ Stress Santa & SKANSEN Reindeer

 今回は11月末ぐらいからサイドバーにライオンの代わりに置いているリサ・ラーソンのサンタ&トナカイの紹介です。
 昨年、ViVO,VAさんで催されていたリサ・ラーソンのクリスマス展で購入したモノ。同展は今年も開催しており、ちょうど先日行ってきたところです。その時の模様は、また記事で紹介しますね。
 こちらは両方とも現行品ですが、陶器の風合いと色目がいい雰囲気です。クリスマスグッズというとキラキラしたモノも多いですが、我が家的にはこれぐらいの風合いがちょうど良いです。
 リサ・ラーソンのクリスマスのシリーズは色々と種類があり、サンタも何種類かいるのですが、大きさや雰囲気のバランス的にこの組み合わせが好きです。実はこのサンタはストレス・サンタ[Stress Santa]という名前で、クリスマスシーズンで忙しく、イライラ・バタバタと大股で歩き回っているところらしいです。でも、こうやって2体並べると、ただのトナカイの散歩に見えます。サンタの後ろで組んだ手も散歩感でムンムン。トナカイからもソリを引こうなんていう気が感じられず、完全にシーズンオフの雰囲気。リサさんの忙しく歩き回っているサンタを作ってしまおうという発想はスゴイですが、我が家的にはノンビリ一緒に歩いている感じが好きで、勝手にぶらぶら散歩するサンタにしてしまっています。Stress SantaならぬStrolling Santaですね。
 サンタはこの色以外にも赤や緑の服を着ているモノがあります。ViVO,VAさんでは何体かを並べてあり、右や左に歩きまわるサンタ達になっていて可愛かったですよ。
 実はサンタの方は正面から見ると平べったいです。実物をパッと見ても分からないぐらいなので、写真では分からないでしょうね。家に来た人に正面を見せるとみんな驚くぐらい薄いです。しかも左右の目の位置が少しずれているモノがあり、横顔はキュートなのに、前から見た顔が微妙に怖かったりします…。このサンタは必ず横から見ましょう。ちなみに我が家ではテレビ台に置いており、常に横顔で安心です(笑)

Memo:
 リサ・ラーソンについては#10 Lejonで詳しく書いていますので、そちらを参照して下さい。

■関連記事
#10 Lejon リサ・ラーソン[Lisa Larson / Larsson]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製ライオン(中・小)/ AFRIKA Lejon stort, Lejon liet
#59 Vaggplatta リサ・ラーソン[Lisa Larson / Larsson]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製の鳥のプレート / HARLEKIN Vaggplatta/fat
#69 Poodle リサ・ラーソン[Lisa Larson / Larsson]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製プードル / LILL KENNEL Poodle
posted by Mami & Tetsu at 09:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ
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