Jun16,2013

#251 Chair First

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マジス[Magis]製のスタッキングチェア / Chair Fast

 家具は気に入ったものを長く使いたいと思っていますが、なかなかそうもいかないベランダ事情。木部は雨で傷み、鉄部は潮風で錆び、樹脂は紫外線で劣化するという、かなり過酷な環境。
 二代続けて愛用してきたアメリカンシーティング[American Seating]のアクトンストッカー[Acton Stacker]も、樹脂部の劣化により、使用に耐えられない状態に。
 全体がアルミ製の椅子などでないと無理かなとも思いつつも、夏は熱くなり、冬は冷たくなる金属の座面がどうも気に入らなくて。ヴィンテージではなく、現行品なら多少は耐久性があるのではと、懲りずに再び樹脂製のイスを購入。
 マジスというイタリアのメーカーが製造している「チェアファースト」です。デザイナーは、アレッシ等でもデザインを手掛けているステファノ・ジョバンノーニ[STEFANO GIOVANNONI]。
 色の展開が何種類かあり、カラフルな組み合わせも楽しめますが、チェアファーストのスタンダードカラーはホワイト。フォルムデザインが命となる色ですね。しっとりとした樹脂の質感と相まって、静謐な印象を受けるデザインです。
 我が家の場合は、リサイクルショップで定価の3分の1程度で購入をしたので、色の選びようもなかったのが実のところ。それでも、やっぱり白が良かったかな。
 同シリーズのテーブルも中古がありましたが、ベランダに置くには大きすぎでした。かわりにチーク天板のアルミ製のカフェテーブルを合わせています。クールなモダンデザインから、リゾート感のある組み合わせに。サイズも雰囲気も、ちょうどいいぐらい。
 これからの季節、ベランダで過ごす時間が楽しみです。
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Apr05,2009

#190 Three Legs

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アンティ・ヌルメスニエミ[Antti Nurmesniemi]デザインの3本足スツール / Three Legs

 木製の小さなスツール。
 日本ではカラフルなコーヒーポットのデザイナーとして有名な、アンティ・ヌルメスニエミがデザインしたモノです。
 シンプルで何気ないカタチなのですが、パッと目を惹くのは座面の素材感。薄く重ねた集成材を断面が見える方向に削りだしたミルフィーユ状の部材で、年輪を直線にしたような、美しい紋様が現れています。層の中には、フシのところかと思われる茶色い部分が点在し、まるで天然素材のように感じられます。
 アンティのスツールといえば、自らが設計に携わったパレスホテルで、内装デザインの一環としてつくられたサウナスツールが有名ですね。同じく、集成材の削り出しによる美しい紋様が印象的な作品。こちらとは材の合わせや木目の出し方が異なっており、また違った雰囲気です。3本足のスツールについては詳細を知らないのですが、同時期にデザインされたモノだと聞いたことがあります。脚部の作りはよく似ています。
 もともとムッチャンの家にあった同じモノを見てから、欲しいなと思いはじめました。
 復刻生産品をBEAMSが取り扱っていると聞いて、International Galleryへ。ところが店頭に在庫があったものの、微妙に作りが変わっていました。座部の裏面に板を貼るようになったようです。普通に床に置いている分には、ほぼ見えない作りで、わざわざ持ち上げて逆さまにするか、床に寝転がらないと分からないだろうなという部分です。でも、これが気になってしまいました。
 この裏面にはアンティ・ヌルメスニエミの焼印が押してあり、ミルフィーユ状の材に押された焼印の雰囲気がなんとも良かったのです。でも、板が貼られていると、のっぺりした印象に…。わざわざ仕様を変更したのですから、構造上の問題等があったのかもしれませんし、そんな裏面のデザインまで気にしなくても良いのかもしれませんが、どうも気になってしまって。とりあえず買うのは止めました。
 他を探してみるものの取扱いっている店は見つけられず、また仕様が戻る可能性もあるかなという程度の期待しかできない状況でしたが、巡り合いがありました。
 ハミングジョー[humming joe]さんのブログの写真の片隅に、このスツールらしきモノがありました。ハミングジョーさんならば新品の可能性は低いはずなので、もしかしたらと思ってメールしてみたら、ビンゴでした。復刻版の中古品で、裏に板が貼られていないタイプでした。そんな事情を知らないので、裏に板が貼ってあるかどうかを確かめるメールは、なかなか怪しかったとは思いますが…。
 ちょうど神戸アンティークフェアの時期だったので、その時に持って来てくれました。いつもながらのグッドセレクトに感謝です!

Memo:
 アンティ・ヌルメスニエミ(1927年出生)はフィンランドのインテリアデザイナー、工業デザイナー、建築家として活躍。ホテルの建築やレストランのインテリアから、家具やキッチンウェアまで、多岐にわたる仕事をしています。ヘルシンキの地下鉄や観光フェリー、発電所の煙突や高圧線鉄塔など、公共的なデザインにも多く携わっています。1964年のミラノ・トリエンナーレでは、妻のヴォッコ[Vuokko Nurmesniemi]とともに手がけたフィンランドブースの内部デザインでグランプリを受賞。1967〜71年にはフィンランドデザイナー協会委員長、1989〜92年には国際インダストリアルデザイン団体協議会[ICSID]の委員長を勤めています。

[参考文献:biotope / TORi Vol.5
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Mar07,2009

#189 Stool no.60

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アルヴァ・アアルト[Alvar Aalto]デザインのアルテック[artek]製スツール / Stool no.60

 1932年の発表以来、これまでに何百万本も生産されてきたアアルトのスツール60。フィンランドデザインを代表するロングセラーの一つです。
 あらゆる意味で完成されたデザイン。スタッキング、組み立て式といった機能性に加え、自国のバーチ材を利用するために発案された曲げ木のフレームは美しさと堅牢性を兼ね備えています。その数々の素晴らしさは、これまでに語り尽くされてきているところです。
 シンプルな造型ゆえに数多くの類似製品が作られてきましたが、アアルトデザインには唯一の存在と思わせる力がありますね。
 実は、バーチ材の白っぽい色合いがあまり好きではなくて、デザインがいいのは分かるけど好みじゃないかなと、昔は思っていました。でも、モダン・レトロ[Modern Retro]に掲載されていたヴィンテージのスツールとテーブルを見てから心変わりしました。飴色っぽくなった色合いと、凹みや擦れで丸みを帯びた縁まわりの風合いが、本当にカッコよくて、これは使い込むのが似合うのだと気づかされました。
 また、近年、アルテック[artek]がセカンド・サイクル[2nd Cycle]と称して、古いスツールを集め、再販する取組みをしています。面白いのが、ただ売るのではなくて、タグをつけて前の所有者のことが分かるようにしており、さらに新たな所有者となった自分のことも登録できるようにしてあります。長く愛されるモノは、人の手を巡りながら、色々な場所で様々な使われ方をしてきた、いわば歴史がある訳です。骨董品等の場合ですと、言い伝えであったり、または想像であったりしながら、その歴史や伝来を楽しんだりしますよね。同じようなことをタグによって実現しています。アルテック自身が行うことにより、鑑定書のような役割も果たしますね。ストーリー性を付与して、消費から循環へと誘う仕組みのようです。
 その取組自体も興味深いのですが、アルテックが集めたスツールのカッコいいこと。公共施設や学校で長年使われてきたモノの中には、キズだらけになり、塗装が剥げ落ちてしまったモノもあります。シャビーシックのような枯れた味わいもありながら、モダンでクールな一面とヴィンテージらしい温かみ、そして力強さを感じます。とことん使い込んだ、古道具の味わいですね。
 自分で新品から使い込むのには相当な年数が必要なので、いい感じにボロボロになった中古品があればと考えました。北欧系のヴィンテージ屋さんが古いスツールを仕入れているのを時々見かけるものの、結構コンディションが良くて、思うような雰囲気のモノがありません。あれだけ量産されたモノなので、ありさそうなものなのですが、やはり業者さんはコンディションが悪いモノを避けてしまうのかなぁ。
 思うようなモノがなかなか見付けられず、しばらく過ぎて探すのも止めていた頃、ふと出会いました。以前からチェックをしていた宮脇モダンさんのブログ「フランス古道具 ウブダシ」で発見。商品らしく登場したのではなく、メダカを入れた睡蓮鉢を窓際に置くための台として使われていました。部分的にしか写っていなかったので、アアルトのモノなのか確信が持てなかったのですが、相当に使い込んでいる感じは伝わってきました。
 数ヶ月間、どうしようかなぁと悩んでいたのですが、たまたま宮脇モダンさんが神戸で展示会をすることになったと聞いて、何かの縁かと思い、メールをしました。やはりアアルトのスツールで、個人的に使っていたモノだったのですが、譲っていただけました。
 キズや凹みだけでなく、塗装のひび割れにシミなどもあり、なかなかの試練を乗り越えてきた貫禄。正にこういう雰囲気のモノを探していました。座面端の一部が薄くはがれている点だけは、やや難ありか…。リペアをした上で、さらに使い込んで、古道具らしさを出す方がよいのか、それともあえてこのまま使い続けるのがカッコいいのかなどと思案中。
 バリアフリーで段差がほぼない我が家の玄関で、靴の脱ぎ掃きの際に腰掛けるために置いています。Mamiがブーツを履くのに便利かなと考えてもいたのですが、もっぱら使うのは腰痛持ちのTetsuの方でした。また、フラットな座面は手荷物を置くためのスペースとしても活躍しています。それほど玄関が広くないので、少し狭くなったと感じることもありますが、なかなか便利に使っています。

Memo:
 アルヴァ・アアルト[Alvar Aalto]はフィンランドの建築家、デザイナー。建築、家具、ガラス食器から絵画まで多彩な分野で活躍しました。北欧の近代建築家としてもっとも影響力のあった一人です。1898年フィンランド中西部のクオルタネで出生。測量技師の父と営林職員の母方の祖父などの影響で、小学校入学前から建築家を夢見ていました。1921年ヘルシンキ工科大学卒。卒業後ユヴァスキュラで「建築・モニュメンタルアート事務所 アルヴァ・アアルト」を開設。1924年に同じく建築家のアイノと結婚。初期の作品は新古典主義でしたが、モダニズムへと転じます。1929〜33年設計のパイミオのサナトリウムにより、建築家としての地位を確立。北欧においてモダニズム建築が台頭するきっかけになった作品の一つです。また、このサナトリウムのプロジェクトによって、彼の本格的な家具設計が始まりました。サナトリウム用に作られたアームチェア(パイミオチェア)により、家具デザイナーとしても一躍有名に。その後、一連のスツールを次々とデザイン。自作の家具を国内外に販売するため、1935年、妻アイノ・アアルト[Aino Aalto]、マイレ・グリクセン[Maire Gullichsen]、ニルス・グスタフ・ハール[Nils-Gustav Hahl]と共にアルテック社を設立。一方で、建築家としての地位を不動のものとし、1943年にはフィンランド建築家協会の会長に選任、1955年にはフィンランド政府からフィンランド・アカデミー会員に選任され、1963〜68年にはその会長職を務めるなど、晩年まで多忙の人でした。ユーロ導入まで使用されていた50フィンランド・マルッカ紙幣に肖像が描かれていたほどの国民的英雄です。
posted by Mami & Tetsu at 14:02 | Comment(3) | TrackBack(0) | 家具>家具

Nov09,2008

#182 Acton Stacker

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アメリカン・シーティング[AMERICAN SEATING]製のスタッキング・チェア / Acton Stacker

 ベランダのイスを新しくしました。前のモノと同じくアメリカン・シーティングのアクトン・スタッカーです。
 我が家は基本的に愛用品を長く使いたい方で、少々の劣化やサビ等は気にしないのですが、残念ながら前のイスは使用に耐えられない状態になってしまいました。屋根が一応あるとはいえ、直射日光があたり、雨ざらし、吹きさらしのベランダという過酷な条件下で、座面の樹脂が劣化して、触ると表面が粉のように擦り落ちて服に付着してしまうありさま。さすがに使うのはあきらめましたが、デザイン的に捨てがたく、スタッキングもできることですし、とりあえずは置いてあります。クリアラッカー等で症状を落ち着かせられないかなぁと思案中。
 ともかく新しいイスが必要になりました。アクトン・スタッカーがお気に入りだったので、同じモノを買おうと決めたのですが、国内での取り扱い業者が全然見付からないのですよね。こんなにカッコいいイスなのになぜなのでしょうね…。
 前に購入したバードックス[BURDOCKS]さんは閉店していたのですが、まだ商品が残っているかもしれないとムッチャンを頼って社長さんに聞いてもらい、在庫品を売っていただくことができました。きちんとリペアをして、きれいな状態で送ってくれて、本当に感謝です。
 前回のブルーとマスタードという米国的な組み合わせから一転し、今回はブラウンとホワイト。選べる色が3種類だった結果なのですが、色が変わると新鮮ですね。屋外で使用するため、ホワイトの汚れは心配ですが、今回の組み合わせもなかなか気に入っています。海外製品っぽい発色と質感が好み。シックになりそうな色の組み合わせを、カタチと素材感がゆるめてくれているところもいいですね。
 堅牢な鋼管フレーム、座りよい座面サイズと形状など、実際に使ってみて好きになったところがいくつもあります。イームズやネルソンのような巨匠のデザインではありませんが、実用的で米国らしい名作だと思います。アメリカン・シーティング社では定番商品として現在でも製造を続けているようですが、日本では流通していないのは、同社製品が実用品だけに国内メーカー製品と競合してしまうからでしょうか…。
 今回もベランダで使うつもりなので、何年か経つと買い換えなくてはいけなくなるはず。その時になって同じモノを手に入れようとしても難しいかもしれませんね。だからといって、なるべく部屋で保管するようにするのは本末転倒な気がしますし、次のことはその時に考えることにして、やはりガシガシと使っていきたいと思っています。
posted by Mami & Tetsu at 13:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家具>家具

Jan14,2008

#165 Tea Trolley

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ハスレウ / ハスレブ[Haslev Mobelsnedkeri]製のティートロリー / ワゴン / トレイ

 ロイヤルコペンハーゲン[Royal Copenhagen]のタイルが天板にはめ込まれたティートロリーです。
 ハスレウというデンマークの家具会社が、ロイヤルコペンとコラボレートして、ファイヤンス[Fajance]窯のバッカ[Baca]とテネラ[Tenera]シリーズのタイルを使用したテーブル等を作っていました。
 このトロリーのタイルは、ニルス・トーソン[Nils Thorsson]がデザインしたモノ。四角いトレイ等でよく見かける柄ですね。正方形タイルとその1/2と1/4サイズの長方形タイルを組み合わせてあります。天板の裏面には、ロイヤルコペンの三本線とトーソンのマークが入った丸い陶製プレートが。
 残念ながらトロリーのデザイナーが分かりません。よく流通しているのはセブラン・ハンセン[Severin Hansen]がデザインしたテーブルで、天板の全面もしくは一部にタイルが貼ってあるモノ。同シリーズのトロリーもあります。脚のカタチや天板との継ぎ方など、洗練されたデザインで、それに比べると、こちらは印象が大分違いますね。六角のレンチ穴が印象的なビス止めで、フレームはシンプルな方形デザイン。あまりデンマーク家具らしくないデザインにも感じますが、我が家的には好みの雰囲気。タイルにも良く合っていると思います。
 タイルが貼られた天板がトレイになっており、そのまま天板だけを持ち上げてテーブルなどへ運べる構造になっています。これには驚きました。正直に言うと、タイルの重量が結構あるので、実用性を考えれば、トレイとしては重すぎると思います。でも、今まで使っているテーブルに、このトレイを置くだけでテーブルの雰囲気が変わります。
 実は、ハスレウ×ロイヤルコペンのテーブルは前から気になってはいました。でも、既にテーブルは持っているし、タイルの目地がガタガタで使いにくいのではという不安もあり、実際に買うことはないだろうと考えていました。ところが、このトレイさえあれば、少なからず、その雰囲気が味わうことができます。
 神戸アンティークフェアに出店していたハミングジョー[humming joe]さんから購入。別のモノの入荷連絡があり、それを買いに行ったはずで、家具を買うことなんて考えてもいなかったのですが、このカッコ良さにやられてしまいました。少し前から、ソファサイドにカップを置くような小さなテーブルみたいなモノが欲しいと思っていたことと、我が家の格子状のコーヒーテーブルではトレイ類が活躍することも後押しに。
 ちなみにハミングジョーさんですが、自分でコンテナを借りて、家具の買い付けを始めたようです。アンティークフェアにも、ウェグナーやモーエセンの椅子、チークのチェストやネストテーブル、レコードプレーヤーが収納できる大きなリビングボードなんかもありました。神戸ではヴィンテージ家具を取り扱っている店が意外に少ないので、本当にありがたい存在です。とはいえ催事でこれだけのモノを持ってくるのは、とても大変なことでしょうね。搬入出の事情を少しは知っているので、かなりリアルに想像してしまいます…。もし手が足りなければ手伝いにいってもいいぐらいの気持ちで応援していますので、これからも頑張って色々なモノを持って神戸に来て欲しいです。

Memo:
 ニルス・トーソンについては#141 Match Boxで詳しく書いていますので、そちらを参照してください。
posted by Mami & Tetsu at 17:48 | Comment(2) | TrackBack(0) | 家具>家具
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