Sep26,2005

#70 Pyrex Mag

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オールドパイレックス[Pyrex]のマグカップ

 前回紹介したラス・ベガスのアンティークモールで購入したモノです。
 実はTetsuはオールドパイレックスやファイヤーキングには、あまり興味がありませんでした。日本での人気が高いのは分かりますけど、大量生産されていた日用品が、いかにコレクティブルとはいえ、尋常でない値段で取引されていますし、ちょっとポップすぎるような気がしていたので…。でもMamiはせっかくのアメリカなのでハッピーカラーなモノを買おうと思っていたらしく、あれこれと探すことに。
 実際に現地で見てみると結構いいものですね。まず値段が安い!さすがアメリカです。もちろん年代が古いモノやファイヤーキングのジェダイなどは、それなりの値段を付けていたりします。でも本当に色々な種類のモノがありますので、単純に自分が好きなカタチやカラーを選ぶ楽しみがあります。コレクターに人気のレアモノとかいう基準でなく、自分の好みのモノを選んでいけば、とってもチープです。こういう楽しみ方はありですね。
 また意外と色味がいいのですよ。ポップな色のモノが多い印象だったのですが、どの色も落ち着いた風合い。黄緑とか水色などでも全然ハデハデしくありません。ちょっと誤解していましたよ。Mami&ムッチャンのおかげでちょっぴり世界が拡がったTetsuなのでした…。
 このマグもいい色合いです。ちょっと茶色っぽいオレンジ。取っ手のカタチがアメリカっぽくて、気分はアメリカンダイナーです(笑)
 買ったのはThe Antique Mall。2脚セット売りしていました。実はここより前に行ったRed Roosterでも同じモノが2脚並べてバラ売りしており、見た感じのコンディションはほぼ同じなのに、なぜか値段が全然違いました。よく見ると片方はパイレックスではないのに、色もカタチもソックリ…。値段が同じだったらウッカリ買っていたかもしれないほど違和感がありませんでした。気に入っていたので後で2個ともパイレックスのモノに巡りあえて良かったです。
 これ以外にも色々とファイヤーキングやパイレックスを買ってきましたが、家に持って帰ってみると部屋に色味が増えていい感じです。Mix Modern感が増した気がします。

Memo:
 パイレックス[Pyrex]はPYRO(熱の意味)とEX(王様を意味する接尾語)を組み合わせた造語で、アメリカのコーニング[Corning]社が開発した耐熱ガラスの商標です。コーニング社は、1851年創業(ベイ・ステート・グラス社に始まり、その後合併を繰り返しながら1875年にコーニング・グラス・ワークス社が設立、1989年に現在のコーニング社へ名称を変更)エジソンの世界最初の電球のガラス、アポロ宇宙船の窓ガラス、光ファイバーグラスの開発など、優れた技術力と伝統のある特殊ガラスメーカーです。
 オールドパイレックスは1960年台ぐらいまでコーニング社が製造していた耐熱ガラスのテーブルウェア・キッチンウェアの総称。オーブンや電子レンジで使用可能な機能性と50〜60年代のアメリカ文化を象徴するかのようなデザインと豊富なカラーで、日本でも人気の高いコレクターズアイテムです。
 なお、コーニング社は現在でも「PYREX」商標を保有していますが、現行のパイレックス製品の製造には関係していないようです。日本では1970年に岩城硝子(株)がコーニングの技術供与を受けて生産、販売開始しています。


posted by Mami & Tetsu at 19:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Sep01,2005

#66 Canada (S)

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ペル・リュッケン/パー・ルトキン[Per Lutken]デザインのホルムガード[Holmegaard]製グラス / CANADA

 このブログを始めて間もない頃の#3 CANADAで紹介したホルムガードのグラスのサイズ違いです。
 CANADAというシリーズでして、比較的よく流通しているモノ。現行品のラインナップには見あたりませんが、私が持っている一番大きいサイズのモノは割と新しいタイプのシールと箱でしたので、最近までは製造していたのでしょうか…。(※2007年よりCANADAシリーズが再生産されました。)国内でのホルムガード人気は50年代位に製造されたビンテージのベース等が牽引しており、CANADAの人気はイマイチのようですが、個人的にはかなり好きなシリーズです。
 写真では分かりにくいと思いますが、今回紹介するのが一番小さいサイズ。リキュールグラス程度の大きさで、使い勝手の悪い容量のモノなのですが、デザイン的には一番優れていると思っています。#3の写真と比べると分かりますが、大きさに合わせてボールとステムのバランスを変えてあります。勝手な推測ですが、CANADAというシリーズは、この一番小さいサイズがコンセプトデザインで、ここからサイズバリエーションを増やしたのではないかと私の目には映ります。単純に自分の好みに合っているだけかもしれませんけどね…。
 フォルムの曲線美のみでつくられたシンプルで無駄のないデザインに、薄っすらと色づけられたスモークグレー。リュッケンが追求したガラスの美学が、こんな小さなグラスにまで表現されています。
 このサイズは価格が手頃ですので、ホルムガード入門編というのにもいいかもしれませんね。「使い勝手の悪い容量」と書きましたが、日本でしたら冷酒グラスに最適です。デンマーク王室御用達メーカーのグラスに、地元の銘酒を注いでみてはいかがでしょうか。話のネタにもなりますよ。

Memo:
 ホルムガードとペル・リュッケンについては#3 CANADAで詳しく書いていますので、そちらを参照して下さい。

Tips:
 シリーズ名を「CANADA」と記載していますが、「SCANADA」と紹介されていることもよくあります。実は私が持っている一番大きなグラスの箱には「SCANADA」の記載があり、こちらの方が正しいのかもしれません…。いずれにせよネットオークション等で検索する際には両方を試した方が無難です。取りこぼしがなくなりますよ。
 シリーズ名について詳しく知っている方いましたら、ぜひコメントください。お待ちしています。
 また、似たような話で、国によって微妙に異なるスペルを使っていたり、英語圏の方がスペルミスしやすい名前等がありますね。「Erik Hoglund」と「Eric Hoglund」とか「Lisa Larson」と「Lisa Larsson」など、微妙な差で検索に掛からない場合がありますので、色々とキーワードを工夫してみてください。単純なスペルミスで安価で買えるチャンスに巡り合えるかもしれませんよ。
posted by Mami & Tetsu at 21:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Aug05,2005

#61 Saara Hopea?

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ビンテージのグラス

 今回紹介するグラスは無銘のモノ。無銘というと名がない人が作った名品っぽいイメージもありますが、これはどちらかというとパクリっぽいです…。作った人が意識したかどうかは分かりませんが、売る側はそれっぽく売っていましたね。
 eBayで買ったのですが商品タイトルには「Saara Hopea?」と語尾を上げて読みたくなる「?」が付いていました。サーラ・ホピア[Saara Hopia]はフィンランドのグラスメーカーのヌータヤルビ[Nuutajarvi]社で1950年台に数々の名作を残したデザイナー。同時期に同社で活躍していたカイ・フランク[Kaj Franck]と並び称される名デザイナーです。この「?」は「彼女の作品かもしれない」という微妙な表現でeBayではよく見かけます。商品の詳細説明を開くと全然違うモノがでてくることもよくある話なのですが、この人は「私はこれがサーラ・ホピアがデザインしたMarjaというグラスであると信じています」とこれまた微妙なコメント。信じている割にはサーラ・ホピアではありえない激安値がついていましたから、まあ正直な人ですね。この辺の時代のコレクティブルを得意とする業者さんで、信用を落とすような無茶はできないのでしょう。でも写真で見た感じでは非常に良さそうなグラスでした。値段の安さも魅力でしたし、他に落とすものがいくつかあったため、まとめて送れば送料も安上がりと思って入札したところ、入札者は私だけで無事にお買い上げ。
 想像以上に良いグラスが届きました。やっぱりサーラ・ホピアではなかったですけどね。大きさが違いますし、梅田のアンジェで見た本物と比べても、ガラスの厚みや縁の具合が違うように見えましたから。でも、そんなことは関係なしに抜群にカッコいいのですよ。適度な丸みと琥珀色のグラデーション。完全に我が家好みです。思いがけずいいモノを手に入れることが出来ました。
 インターネットは便利ですね。もちろんリスクはありますが、オークションやネットショップで世界中の人と個人的に取引ができます。ネットが普及する前では考えられないことですよね。世の中には海外からネットで仕入れたモノを国内で転売されている方もいるようです。私も本当にサーラ・ホピアっぽいモノだったら高値で転売しちゃおうかなんて心の中の悪魔がささやいていましたが、私は転売師には向かない性格ですね。売れ残ることを考えれば自分が欲しいモノしか買えませんし、自分が欲しいモノが家に届いたら絶対に売りたくなくなっちゃうのですよね(笑)こうして、自分のためにバイイングする自己満足バイヤーTetsuは今日もお小遣いを浪費していくのでした…。
posted by Mami & Tetsu at 12:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Jul02,2005

#55 琉球ガラス(その5)

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琉球ガラスのモールグラス

 夏がくると沖縄への想いがつのります。限りなく青い海と空。灼熱の日差しを避け、木陰でオリオンビールをグイッと。そんな最近の気分にあわせて、今回は琉球ガラスのグラスを紹介します。
 #32で紹介したボールと同じくブラウンの着色。同じデザインで何種類かの色目があるのですが、どうも我が家はこれぐらいの琥珀色に近いブラウンに目がありません。レトロでシックな印象がビンテージ好きの心を刺激するのでしょうか、選ぶときに二人の意見は大概一致します。
 グルッとひねるようにして波打ったフォルムには作り手のセンスの良さがにじみでています。ガラスにひねりを加えるデザインは良く見かけますが、モノにより出来が全然違いますね。ひねり具合とグラスの厚み・質感・ボリューム感とのバランスをとりながら、思い切り良く、そしてやり過ぎずに。似たようなデザインでも雲泥の差がでます。
 このグラスのバランス感は抜群ですね。全面に深くしっかりとつけられたモールをS字にひねっています。曖昧さのない装飾の造り込みは、日本的な揺らぎの造形美というよりは、伝統的なモチーフを取り込んだフランスのプロダクトデザインのような趣があります。ガラスのうねりが絡み合うように光を反射し、グラス全体が縁のブラウンを取り込みながら輝きます。
 買ったお店はいつもどおり恩納村のグラチッタ[glacitta']さん。このグラスは2年前に初めて行った時に買ったモノ。2脚買ったのですが、飾り棚に置いていたら、地震で上の段からモノが落ちてきて1脚割れてしまいました。再び訪れたときに同じモノを買いなおしたのですが、微妙に色合いが違うのですよね。手作りなので一つ一つ発色が違い、記憶を頼りに似たようなモノを選んだのですが、人の記憶なんて曖昧なものです。まあ許せる範囲の差なのですが、残った1脚を持参して選ぶべきだったかなと反省。
 最近、雑誌やネットでグラチッタさんを時折見かけます。きっとお客さん増えているのでしょうね。益々のご活躍を祈りながら、恩納の海沿いにポツンとある、ゆっくりとした店の雰囲気は残って欲しいなと勝手ながら思っています。
posted by Mami & Tetsu at 17:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Jun23,2005

#53 Tea Glass

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ティモ・サルパネヴァ[Timo Sarpaneva]デザインのイッタラ[Iittala]製ティーグラス / Tsaikka

 我が家は北欧モノばかりを集めているのではないのですが、やっぱり好きなのですよね…、特にグラス。北欧ビンテージというと、ちまたでは陶器類の人気もありますね。我が家は陶器類に関しては北欧モノもいいなぐらいのノリですが、グラスは結構ハマッています、特にTetsuが。実は普段使いしているグラスはもっぱら琉球ガラスで、北欧モノとは対照的ともいえる質感ですが、どちらもとても好きです。
 北欧のグラスというと、華奢で繊細なデザイン、着色されていても透明感があり、ガラスの質感を活かしたシンプルな作りという印象があります。実際は色々なモノがありますので、ひとくくりにすることはできないのですが、こういった印象が強いのは、やはりティモ・サルパネヴァ、カイ・フランク、タピオ・ウィルカラ等のフィンランドのデザイナーが50〜60年代ぐらいに残した優れた作品の影響かと思います。
 今回紹介するのは1957年のデザイン。Tsaikaという名のティーグラスです。薄手のグラスと細やかなニッケルめっきのホルダーの組み合わせで、華奢なデザインが彼らしいですね。ホルダーは簡単に取り外せ、ホットでもアイスでも使えます。見た目には少し頼りないようにも思えますが、意外としっかりとホールドしてくれます。
 シンプルなデザインですが、ホルダーのパンチングの柄や取っ手の微妙なカタチ、グラスのシェイプや薄さといった、トータルのバランス感がとてもいいですね。グラス自体のカタチが良く、それだけで使うこともできますが、色がクリアーですし、ホルダーを付けていた方がデザイン的には好みです。ちなみに同シリーズで色付のグラスもあるようです。
 
Memo:
 ティモ・サルパネヴァは1926年ヘルシンキ生れのフィンランドのデザイナー。タピオ・ウィルカラ[Tapio Wirkkala]、カイ・フランク[Kaj Franck]と共にフィンランド三大デザイナーと称され、同国が誇る世界屈指のデザイナーの一人です。1950年代にイッタラ[Iittala]社にてデザインしたiシリーズは、彼自身のみならずイッタラ社の製品イメージともなった代表作。おなじみのイッタラ社のiマークもこの時に彼がデザインしたものです。同年代に発表したオーキッド[Orchid]、カヤック[Kajakki]等の一連の作品群と共に高く評価され、1954年にはミラノトリエンナーレでグランプリを受賞しています。受賞により国際的に評価されるデザイナーとなった後もコンスタントに作品を発表し続けます。芸術的なものから実用的なプロダクトデザインまで、またガラス以外にも陶器やテキスタイル、ウッドやメタル製品等と、とても幅広いデザインを手掛けており、今なお活躍するデザイン界の大御所です。木製の把手がフタを持ち上げるバーになるアイアン・キャスト・ポットや、ローゼンタールのスオミ[Suomi]等数多くの名作を生み出し、多くの作品がMOMA、V&A、Met等の世界中の美術館にコレクションされています。
[参考文献:biotope / 13th floor
posted by Mami & Tetsu at 20:59 | Comment(4) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス
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