Dec04,2005

#85 Square Glass Plate

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カイ・フランク[Kaj Franck]デザインのヌータヤルヴィ[Nuutajarvi]製のガラス皿

 フィンランドを代表するデザイナーのカイ・フランク。これまで何回か文中に名前は登場してはいましたが、実際に彼がデザインしたモノを紹介するのは今回がはじめて。これで、ようやくフィンランドの3大デザイナーが揃いましたね。
 ビンテージ製品でアラビア製の陶器類とともに人気があるのがヌータヤルヴィのガラス器。シンプルなフォルム、シックで透明感ある色調のカラー、質感の良い手吹きガラス、静寂な佇まいのガラス器たち。北欧のガラスといわれて思い浮かべる、あの美しい色とりどりのグラスのグラデーションは、カイ・フランクの功績によるところが大きいと思います。薄い手吹きのガラスは私もかなり好きなシリーズなのですが、結構な値段がするモノが多く、なかなか手を出せないでいます。
 このお皿は1954年〜1968年の間に製造されたモノ。見た感じの印象ではマシンプレスで製造したモノでしょうか…、少し厚みのあるガラスです。お皿の場合、これぐらい厚みがあった方が安心して使えますね。厚みがあるので色目は濃く感じますが、特有の透明感はあります。色は我が家が好きなアンバー。#82でこういった茶系のガラス器が好きだという話を書きましたが、このガラスの色は特級ですね。シンプルなデザインを上質に感じさせる力があります。
 ケーキ皿に最適なサイズ。食事の取り皿やちょっとした一品をのせるのにも便利で大活躍しています。とても使い勝手が良い、実用的なビンテージ品。
 #76#77で紹介したアラビアのSS-Modelと同時にTRUSSさんで購入しました。
 先日、TRUSSさんへ行くと店内の配置が大分変わっていました。ビンテージ類も以前は一番奥のガラス・ケースに置いてあったのですが、大分見やすい場所に移動していました。ディスプレイが変わると同じ商品でも見た目の印象が変わりますよね。「雑貨屋みたいにしてみました」なんて言っていましたが、商品の説明も充実して、前にも増していいお店になっていましたよ。そして、ついつい買い物も…。

Memo:
 カイ・フランクは1911年ヴィーブリ(現ロシア)出生のフィンランドのデザイナー。タピオ・ウィルカラ[Tapio Wirkkala]、ティモ・サルパネヴァ[Timo Sarpaneva]]と並ぶフィンランドの三大デザイナーの一人。1945年からアラビア[Arabia]でデザイナーとして活躍、1950年には同社のアートディレクターに就任します。シンプルで機能的、生産性まで考慮した数多くの陶磁器デザインを手掛けます。なかでも1952年に発表したキルタ[Kilta]は、1981年にティーマ[Teema]として改良復刻され現在でも全世界で愛用される名品です。1946年にイッタラ[Iittala]主催のグラス・デザイン・コンペでタピオ・ウィルカラに次いで2等、3等を受賞したことをきっかけに同社でグラス・デザイナーの仕事を始めます。1950年にはヌータヤルヴィ[Nuutajarvi]に移り、ガラス製品のデザインを数多く手掛けます。シンプルでカラーを駆使したデザイン。手吹き、型吹き、マシンプレスと多彩な製法での作品を残します。イッタラで現行生産されているカルティオ[kartio]の原型となったカラーグラスのビンテージ品は、手吹きならではのガラスの質感と薄さで、現在でも非常に評価が高い作品です。ルニング賞、ミラノ・トリエンナーレでの金賞、名誉賞、グランプリと数え切れないほどの受賞歴があります。第2次大戦敗戦後のフィンランドにおいて、少ない物資の中で同国のデザイン復興に貢献したフィンランドの良心[the conscience of Finnish design]と称される名デザイナーです。

Links:
 Excite ismのVol.24でカイ・フランクが特集されています。分かりやすく、きれいに作られたサイトです。見たことがない方はぜひ一度どうぞ。

[参考文献:biotope / Arabia Museum


posted by Mami & Tetsu at 13:48 | Comment(2) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Nov24,2005

#82 Amber Glass

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琥珀色のビンテージグラス

 以前にも何回か書いたことがあるのですが、こういうアンバー、琥珀色、飴色などと呼ばれるブラウンのグラス類が好きです。改めて見返してみると色々と紹介してきていますね。アール・デコ琉球ガラス、ビンテージの水盤グラス灰皿など、自分でも思っていた以上にありますね…。食器にしても家具にしても、好みのモノを集めていると自然と統一感がでてきます。国も時代も関係なしに、カタチや風合いも全然違うのに、我が家の棚の中で調和していくモノ達に我ながらウットリ。ただし、やり過ぎると単色の食器棚になってしまいますので、インテリア的には挿し色も必要ですけどね。
 これはラスベガスのアンティーク・モールRed Roosterで買ったデザイナーもメーカーも不明の無銘モノ。アメリカではファイヤーキングやオールド・パイレックスなんかもいいのですが、こんな感じでミッドセンチュリーの雰囲気がする無銘の食器類がザクザクとあり、値段も安く、面白いです。レトロ&ポップなアンバーやグリーンのガラス器は雰囲気がよく、雑貨感覚で自分好みのモノが探せます。このグラスはそんな中から我が家が選んだモノ。
 シンプルですが、ポッテリとしたフォルムデザインが気に入りました。こういう色目は、モダンでクールな印象のビンテージにも似合うのですが、温かみのあるレトロな風合いにもピッタリですね。ゆっくりとした時間が過ごせそうな雰囲気のグラスです。
 ただし問題が一点。メーカー等が全然分からないこともあり、これが耐熱ガラスなのか不明です。暖かいハーブティーなんかをいれたいデザインなのですが、以前にMamiが思い切って熱いものを注いだところ、その時は平気だったのですが、後で洗っているときに小さなヒビが入りました。急激に冷却したわけではないので、熱が原因なのかは不明です。古いモノなので、たまたま弱っていただけなのかもしれませんが、その後はビビッて熱いものは注いでいません…。もう一度チャレンジしてみようかなと考えている今日この頃です。
posted by Mami & Tetsu at 12:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Oct30,2005

#78 Fire-King Mag

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ファイヤーキング[Fire-King]のマグカップ

 ちょっと間が開きましたがラスベガスのアンティークモールで購入したモノを紹介。ファイヤーキングのマグです。こちらはFlamingo Road Antiquesで購入しました。
 前にも書いたとおり、ベガスのアンティークモールはブース貸しのスタイル。ありがちなアイテムは色々なブースで売られており、良さそうなモノがあっても、次にもっと安くて状態がいいモノがあるかもしれないので、どこに何があったかを覚えながらとりあえず1周します。ところが結構広い上に、同じような店がいっぱいあるので、何がどこにあったのか分からなくなってしまいがち。Flamingoはまだマシですが、Red Roosterはブースが入り組んでいるので本当に訳が分からなくなります。日本の骨董市ではマップが用意されているところも多く、これにメモしながら回ったりするのですが、どうもそんな親切なシステムはないようです。
 実はこのマグは1個ずつ別のブースで売っていたモノをペアにしました。はじめの方に見たブースにちょうどこれと同じ色違いのペアがあったのですが、それはカタチも違っていました。濃いグラデーションの方がカッコいいなと思いながら店内を回っていると、他のブースで同じような濃い色目のモノが1脚あるのを発見。これを最初に見たペアの濃い方と組み合わせればバッチリと思って、迷いながらも最初のブースに戻ってみたところ、あれ?カタチが違う。濃いグラデーション2脚にするつもりだったのに、カタチが同じなのは薄い方でした。この3脚では同じ色目のカタチ違いか、同じカタチの色違いのペアしかできないことに…。カタチ違いの2脚を両手に握ってガックリしていたら、近くにいたお店のオバちゃんにアラアラってな感じで笑われちゃいましたよ。結局、こっちのカタチが好きだったので色違いで買うことにしました。
 重量感があって、アメリカっぽい無骨なカタチが好みです。朝、コーヒーを飲むときの気分が変わりますね。
 帰ってからムッチャンに覚えながら見て回るのが大変だった話をしたら、なんとムッチャンは気になったモノはデジカメで撮りながら回るらしいです。その手があったか!さすがバイヤーは賢いなーって感心しましたよ、ていうか先に言ってよー。次からマネをしようと心に誓いました。

Memo:
 ファイヤーキングについては#72 Fire-King Refrigeretorで詳しく書いていますのでそちらを参照してください。

Tips:
 Flamingo Road Antiquesへの行き方を紹介します。情報は2005年9月時点のものです。バスの路線や停車位置などが変更されている可能性があるので、このとおりに行こうとする方は必ず事前にご確認を。続きを読む
posted by Mami & Tetsu at 21:04 | Comment(12) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Oct12,2005

#75 Martini

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ペル・リュッケン/パー・ルトキン[Per Lutken]デザインのホルムガード[Holmegaard]製ピッチャー / Martini

 #48 Teak Serving Trayの時に「我が家は昔から無意味にトレー類を買う傾向があります」と書きましたが、やたらと家にあるアイテムがもう一つ。ピッチャー類です。飲み物を入れる大きなモノから、陶磁器のクリーマー、和食器の片口椀など、注ぎ口があるモノが家に溢れています。何か特別なモノを注がなくてはいけないことは全くないのですが、カタチが好きなのですよね。もともとはMamiが好きで色々と買い集めていたのですが、最近はTetsuも加わり我が家にピッチャー類の増殖は止まりません…。特にTetsuは大きくてあまり使わないアイテムを買う傾向にあるため性質が悪いです。(じゃあ買うなよって?)
 今回紹介するのは、このブログで何度となく登場しているデンマーク王室御用達ガラスメーカーのホルムガード製のモノ。日本ではなじみの薄いマティーニ・ピッチャーと呼ばれるアイテムです。マティーニはご存知のとおりジンとベルモットで作ったカクテルのこと。カクテルパーティーの時に何人分かのマティーニを作り、サーブするためのピッチャーです。ステアラー(混ぜるための棒)がセットになっているのが定番で、このピッチャーも最初はガラス製のステアラーがついていたのかなと思いますが、残念ながら我が家にはありません。仮にあったとしても、割ってしましそうなので、この中でグルグル混ぜるのには抵抗がありますけどね。
 まぁ、そんなことを書いてはいますが、我が家でカクテルパーティーを催すことはないですし、マティーニを飲む習慣もありません。こんな微妙な大きさのピッチャーの必要性は全くないのです。でも、ある日オーストラリアから送られてきたりします。はい、Tetsuの仕業です。eBayで買ってしまいました。だってカッコ良かったから…。
 リュッケンによる1957年のデザイン。シャープなボディに絶妙なバランスでハンドルが取り付けられています。定番のスモークグレーのカラーがとても美しいグラデーション。
 スタイリッシュなイデタチは飾っておくだけでも本当にカッコいいのですが、ちょうど良いサイズのグラスもあるし、せっかくだから今度マティーニでも作ろうかな。カクテルパーティーっぽく古いスタイルの少し甘いマティーニが気分かな、それともドライな味にしてレモンのぶつ切りをピッチャーに浮かばせるのも悪くないな、なんてね。

Memo:
 ホルムガードとペル・リュッケンについては#3 CANADAで詳しく書いていますので、そちらを参照して下さい。
posted by Mami & Tetsu at 21:06 | Comment(10) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Oct09,2005

#74 Butter cup

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琉球ガラスのバターカップ

 これまでに紹介してきた琉球ガラスは恩納村のグラチッタ[glacitta']さんで購入したものばかりですが、このバターカップを買ったのはめずらしく別の場所です。
 名護市にブセナ・テラス[The Busena Terrace]というリゾートホテルがあり、そこのメインダイニングのファヌアン[Fanuan]というレストランで使われているモノ。ホテルの敷地内にあるテラススタイル・フォー・リビングという、オリジナルのリネン類やアメニティー、食器等を売っているショップで買いました。
 ファヌアンは沖縄っぽい食材を取り入れた創作フレンチ。リゾートらしい少しカジュアルなお店ですが、グルメ記事で紹介したいほど料理は美味しいです。食器に琉球ガラスを多用されていて、とても良い雰囲気です。家で使うのはちょっと…というデザインのモノも多いのですが、こちらのレストランにはよく似合っています。暑い沖縄に涼やかなガラス、リゾート気分を盛り上げます。
 バターのサーブ方法はレストランによって様々なスタイルがあります。カットバターやクルクルと丸めとったもの、バターカップも定番ですね。よく見るバターカップは陶磁器製のモノですが、ファヌアンでは琉球ガラスを使っています。ちょっと不思議なカタチでドーム型のフタがついています。料理を頼むと様々なパンが入ったバスケットを持ってきてくれます。ギャルソンのお兄さんがこれをテーブルの上に置くので、なにこれ?と思って見ていると、スッとフタをはずしてくれます。あー、バターカップだったんだ!という軽い驚きとともに涼やかな琉球ガラスが目に心地よく、なかなか粋な計らいです。この光景が印象的だったので、ショップで同じモノを見かけた時に買ってしまいました。
 琉球ガラスらしい質感がいいですね。透明なのに何か特別なフィルターをかけたように揺らぎながら中のモノが透けます。微妙に不均整なフォルム、いかにも溶かしたガラスをチョンとつけましたという持ち手の風情に人間味があります。こういう雰囲気が好きですね。ただし、完全に手作りのためひとつずつカタチが違い、気をつけて選ばないとフタとカップのかみ合わせに余裕がありすぎてグラグラのモノもあります。
 バターカップなんて実際は家で使わないという方もいるでしょうね。我が家ではMamiがこういうことをするのが得意で、それっぽい料理の時にはカップバターが食卓にあったりしてTetsuはよく感心しています。グッと雰囲気が良くなり、いつもの食卓でなくなりますので、ぜひ一度試してみてください。バターでなくても写真のようにチョコなどを入れてもいいですよね。カフェでコーヒーを注文したときに、スッとこれがでてきて生チョコなんかが入っていたら粋なサービスだよなーとか妄想していますが、実際にこれを出したら盗られそうな気が…。家でギャルソン気取って粋なカフェごっこでもしようかな。でもネタばれしているから、あのスッとフタを開けた時の軽い驚きはないか…。
posted by Mami & Tetsu at 11:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス
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