Aug25,2007

#155 ワラビ細工(その1)

warabi_work1.jpg

大城タマさんのワラビ細工のフタ付かご

 今回は沖縄で買ったワラビ細工のかごを紹介します。ブログの副題に「モダンデザインのある暮らし」などと書いていながら、全然モダンデザインと関係のない日本の手工芸品ですが、とても好きなのです。
 最近は北欧系と民藝系を合わせるスタイルが流行っていますし、これに沖縄人気も加わって、その系統のインテリア好きがワラビ細工を買い求めており、本土でも取り扱う店がチラホラと。(神戸ではBEAMSに不定期で入荷があります。)ところが作り手が沖縄に2〜3人ほどしか残っておらず、作れる量に限りがあるため、気にいったカタチやサイズのモノを見つけるのは本土でも沖縄でも困難な現状です。ところが本当に幸運な出会いがあって、ワラビ細工をいくつか手に入れることができました。このエピソードは長くなりそうなので、また次にワラビ細工を紹介するときに書きますね。
 今回紹介するのは、フタのある大きなカゴ。フタを取ると意外にすぼまった口で、下ぶくれたカタチが可愛いです。縁の近くまでしっかりと編み込まれていて、ワラビ細工らしい編み飾りは少ないですが、ザックリとした大らかな編みと独特のしっとりとした茶色には雰囲気があります。この色味は、特別な手入れをしなくても、時間が経つほどに深みが増すらしいです。実物を比べて見たのですが、古いモノは少し紫がかったような品のいい茶色になっていました。このカゴも将来が楽しみです。
 玄関先でスリッパを入れるのに使おうかとも思っていましたが、やっぱり食品保管に使おうかなぁと思ったりして、まだ用途を考え中です。なんとなくコロっとした佇まいが良くて、とりあえず何もいれないままにリビングに置いています。
 
Memo:
 ワラビ細工は沖縄本島の北部にある今帰仁村の名産品。ワラビとは現地での呼び名で、コシダという本土でも福島県以南に自生する常緑のシダのことです。密生した群落では葉柄が2mにもなり、この葉柄でカゴ類を編みます。とても丈夫で、水分に強いのが特徴。水洗いができ、カビも発生しにくいため、台所で食器カゴや食品保管カゴに使用されていた民具です。年を重ねるほどに、より深い茶色に変化し、3代に渡って使えると言われる実用品です。戦後までは多くの作り手がいましたが、安価な工業製品に押されて需要が減少し、継承者が途絶え、現在では高齢の作り手が数名残るのみとなっています。
 なお、コシダを使ったカゴ類は本土にも存在します。シダかご等と呼ばれ、日常使いされる民具でしたが、同様に作り手が途絶えつつあります。


posted by Mami & Tetsu at 13:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>その他
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