Apr22,2006

#105 Arabia C&S

arabiatenmoku.jpg

アラビア[Arabia]製コーヒーカップ&ソーサー

 デミほど小さくはありませんが、少し小ぶりなカップ&ソーサー。
 アラビアのモノでして、色味がルスカ[Ruska]に似ていますが、別のシリーズです。型番やデザイナー等は不明ですが、バックスタンプが1981年以降のものなので、比較的新しいモノですね。
 日本で言うところの天目に近い発色。表面は黒っぽいですが、釉が薄い部分は茶色が透けるように見えます。特に縁の部分はハッキリと茶が出ていますが、全体的にうっすらと茶色味があり、ノッペリとしていない、雰囲気のある質感。落ち着いていて、使い勝手の良い色ですね。
 釉薬はルスカと似たものを使っているのだと思います。でも、ルスカはモノによって発色が大分違いますよね。本当に黒に近いモノから、明るく黄色っぽい茶色まで、色々なモノを見かけます。このカップは最近のモノなので、これぐらいの色で安定していたのかもしれませんね。黒というよりは濃い茶色の方が正確かな、というぐらいの発色です。
 ルスカとの一番の違いは、カップの丸みを帯びたフォルム。ソーサーも少しデザインが違いますね。北欧モダンはシャープで潔いラインのモノも多いですが、少し肩の力が抜けたような、シンプルだけど優しげで、可愛らしいデザイン。落ち着いた質感とのバランスが良いですね。色的にはカフェオレが似合いますね。ちょっとカフェオレカップにしては小さいですけどね…。
 このカップはMamiの一押しで買ったモノ。Tetsu的にはルスカみたいだけどルスカじゃないし…、という余計な知識がジャマをして見過ごしていました。S-Modelは名品で、多くのパターンを生み出した人気シリーズですが、単純にルスカとの比較であれば、こっちの方が好みですね。無銘の名品を見つける目というのは直感派のMamiの方が上なのかなと、Tetsuは時々思います。直感過ぎでTetsuにたしなめられることもしばしばですが、うまいこと2人でバランスがとれているかなと思っています。
 買ったのは、いつもお世話になっているTRUSSさん。最近サイトのデザインを大幅に変えたようで、前よりもグッと見やすくなりました。まだ見ていない方は、是非どうぞ。

Tips:
 全然アラビアのカップとは関係ないのですが、本文中に登場した「天目(てんもく)」についてのマメ知識を。
 黒っぽい釉で縁の周辺だけが茶色っぽくなっている器類が天目と呼ばれますよね。この天目という言葉は実はもともと中国の地名が由来です。
 中国浙江省にある天目山の寺院で使われていた黒い茶碗を、修行に出ていた日本のお坊さんが持って帰ってきたのが始まり。天目山の茶碗なので、天目茶碗というように日本では呼ばれるようになりました。中国からの輸入だけでなく、日本でこれを真似た黒い釉薬の茶碗が作られ、こちらも天目茶碗と呼ばれるようになりました。さらに茶碗以外の黒い釉薬の器についても天目と総称されるようになり、現在に至ります。
 天目釉の特徴は、他の黒釉と違い、器の縁などの釉の薄い部分が、柿色や飴色と呼ばれる茶色っぽい色になるところ。もっとも現在の機械生産品は、天目風になるように、染め分けているだけの場合もあるようですが…。


posted by Mami & Tetsu at 22:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>陶磁器
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