Apr14,2006

~5 Scandinavian Ceramics and Glass in the 20th Century

 Scandinavian Ceramics and Glass in the 20th Century
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20世紀のスカンジナヴィアン・セラミック&グラス[Scandinavian Ceramics and Glass in the 20th Century] by Jennifer Hawkins Opie

 その名のとおり、20世紀における北欧の陶磁器とガラス製品の本です。
 もともとはロンドンにあるヴィクトリア&アルバート・ミュージアム[Victoria & Albert Museum]の収蔵品カタログのようですね。国別に分けられ、歴史的な背景を含めた各国のデザインの流れを総論し、写真にはメーカー・デザイナー・製造期間などが付され、巻末にはアーティストの経歴とメーカーの歴史の一覧まであります。美術館らしく、学術的で、とても詳しい説明。内容が濃く、資料的価値はとても高いです。
 素晴らしい内容なのですが、唯一の難点はカラー写真が少ないこと。少量のアート・ピースは大きくカラー写真が載っていますが、これ以外はモノクロで小さな写真ばかり。よくあるコレクター用のカラー写真満載の本と比べると、視覚的には見劣りしますね。
 しかし、この本の最も優れた点は、記載内容の信憑性の高さです。そもそもの発行がV&Aですし、スポンサーはクリスティーズ[Christie’s]とアラビア[Arabia]、そして協力者には数々のメーカーから各国の大使館員まで、そうそうたる面子が揃っています。これ以降に発行された北欧系デザインの本が、参考文献としてこの本を掲げるのも納得ですね。
 どんなジャンルでも、アンティーク類の書籍の中には記載内容に誤りがあるモノがあります。緻密な性格の日本人が作る和書では間違いが少ないので、書籍はどれも正確だと思われる方も中にはいるかもしれませんね。でも洋書は質がまちまちで、誤りが多くある本も珍しくはないようです。アメリカで売れている某マーク(窯印)本はミスだらけということで、具体的な誤りを例示の上で、Amazonのレビューでボコボコにされているのを見かけたこともあります。(まあ、批判的なことを言うことに物怖じしない米国人の傾向にも原因はありそうですが…)
 メーカー自身や権威性が高いところが発行している書籍は、きちんとした資料と研究に裏付けられており、そういう点で、この本は本当に信頼できます。基礎的な知識を一度ちゃんと勉強したいという方に最適な一冊です。
 ちなみに、英語版なのですが、全体的に表現が堅く、個人的に読むのに苦戦しています。そこそこ英語力がある方は別にして、辞書を引きながら洋書なんて読めないという方には、ちょっとお奨めでないかな…。


posted by Mami & Tetsu at 12:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑貨類>本
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