Aug31,2007

#156 Springare

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スティグ・リンドベリ[Stig Lindberg]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製の馬 / Springare

 今回は陶器製の馬を紹介します。興味のない人には、また動物モノかと言われそうですが、我が家のコレクションの中でも、かなりの大物です。
 デザイナーはスティグ・リンドベリ。北欧ヴィンテージのファンで、この人の名前を知らない人はいませんよね。近年の北欧ブームの牽引役であり、本国スウェーデンの人気も急上昇。人気と共に値段も急騰しているので、買う側からすると困ったことなのですが…。
 多彩な作品があるリンドベリですが、この馬も代表作の1つでスプリンガレ[Springare]といいます。リンドベリの作品集でも紹介され、プチグラNo.7では小さいサイズのドット柄が表紙を飾っています。また、現在開催中の巡回展「北欧モダン デザイン&クラフト展[Nordic Modernism, Design & Crafts]」でも展示されていますので、リンドベリのファンなら知っている方もいるのでは。
 欲しいなとは思いながらも、売っているのを、ほとんど見たことがありませんでした。人気があるので、日本のディーラーさんも買い付けたいと思っているはずですが、レアアイテムなのかなと。それで一度、スウェーデンのオークションのセラーに声かけをしてみたところ、数ヶ月で小さい方を見つけてきてくれました。案外、簡単に見つけてくるなぁと思いきや、現地のリンドベリ・プライス急騰の上に、円安で、更に送料も加えると、手が出せる金額でなく、諦めることに。しばらくは可能性なさそうだなと思っていました。
 ところが忘れかけたころに巡り合わせがやってきました。1年前のカイ・ボイスンのカバに引き続き、またしても京都骨董祭の輿石さんです。位置的にもカバが置いてあった場所ぐらいに、今度は馬が!ちなみに、輿石さんと会うのは2度目で、しかも1年ぶりだったのですが、前回のカバの時にダラダラと悩みながら値交渉をしていたためか、覚えていてくれました…。で、今回も悩みながら色々と話をすることに。
 驚いたことに、日本での仕入れらしいです。ハーマン・ミラー・ジャパンの創設メンバーだった方のお宅の玄関に、ずっと置いてあったとか。長年の玄関暮らしで、白い体が全体的にくすんでいました。普通に、家に訪れる色々な人に、可愛がられ、なでられてきたような印象を受けました。下部にはグスタフスベリのステッカーも残っていて、本当に置いたままだったのだなぁという感じです。スプリンガレは、少なくとも写真で見る限りでは、もっと真っ白なモノだと思うのですが、このくすみ感がかえって我が家の好みに合いました。
 値段はかなり安かったと思います。でも、それなりにはするので優柔不断のTetsuは悩みながら、別の気になるモノを見てみたり、輿石さんが訪れたフィン・ユール宅の写真を見せてもらったり、関係ない話をしたりと…。輿石さんのブースは、骨董祭ではありえないほど優雅な空間で、ソファ等に座って話ができるので、余計に時間をかけてしまう気がしますね。でも、そうしている間にも、デンマークの古い版画を薦められ、かなり気にいって買うことになったりと、意外に商売上手?
 結局、元の値段もかなり安かったはずなのに、版画と併せて買うので少し値引きをしてもらい、家に連れて帰ることにしました。
 この馬には、名騎手が「これほどまでに間違った型の馬を見たことがない! けれども、同時にこれほど馬らしい馬を見たこともない!」と展示会場責任者に詰め寄って言ったという逸話が残されています。確かに、パッと見にはユーモラスなほどデフォルメされていますが、不思議とディティールが馬らしいのですよね。顔のカタチとか、お尻のフォルムとか。同じくデフォルメのきいた動物の陶器で有名なリサ・ラーソンとは何かが違う気がします。言葉で表現するのは難しいのですが…。これがリンドベリらしさなのかなぁ。
 興味がある方は北欧モダン デザイン&クラフト展で実物を見ることができますので、じっくりと観察してみてください。その立体的な造型の完成度の高さと素材感の良さは、写真で見るより何倍も魅力的ですよ。書籍やネットから得られる情報も重要ですが、実物に触れることは本当に大切だなと、あらためて思います。
 とりあえず家に連れて帰ったはいいのですが、デカイですね。ちょうど棚を自作している最中で、完成後はこれに収まりました。リビングでもなかなかの特等席です。スウェーデン生まれながら、日本暮らしが長い彼ですが(ヘタすると先輩かな?)、これからは神戸で可愛がっていこうと思っています。

 ちなみに輿石さんですが、先日、東京でLuca Scandinavianというお店を開きました。ハイグレードな品揃えが、さすがです。

Memo:
 スティグ・リンドベリについては#2 Spisa Ribbで詳しく書いていますので、そちらを参照してください。
posted by Mami & Tetsu at 22:41 | Comment(8) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ

Aug25,2007

#155 ワラビ細工(その1)

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大城タマさんのワラビ細工のフタ付かご

 今回は沖縄で買ったワラビ細工のかごを紹介します。ブログの副題に「モダンデザインのある暮らし」などと書いていながら、全然モダンデザインと関係のない日本の手工芸品ですが、とても好きなのです。
 最近は北欧系と民藝系を合わせるスタイルが流行っていますし、これに沖縄人気も加わって、その系統のインテリア好きがワラビ細工を買い求めており、本土でも取り扱う店がチラホラと。(神戸ではBEAMSに不定期で入荷があります。)ところが作り手が沖縄に2〜3人ほどしか残っておらず、作れる量に限りがあるため、気にいったカタチやサイズのモノを見つけるのは本土でも沖縄でも困難な現状です。ところが本当に幸運な出会いがあって、ワラビ細工をいくつか手に入れることができました。このエピソードは長くなりそうなので、また次にワラビ細工を紹介するときに書きますね。
 今回紹介するのは、フタのある大きなカゴ。フタを取ると意外にすぼまった口で、下ぶくれたカタチが可愛いです。縁の近くまでしっかりと編み込まれていて、ワラビ細工らしい編み飾りは少ないですが、ザックリとした大らかな編みと独特のしっとりとした茶色には雰囲気があります。この色味は、特別な手入れをしなくても、時間が経つほどに深みが増すらしいです。実物を比べて見たのですが、古いモノは少し紫がかったような品のいい茶色になっていました。このカゴも将来が楽しみです。
 玄関先でスリッパを入れるのに使おうかとも思っていましたが、やっぱり食品保管に使おうかなぁと思ったりして、まだ用途を考え中です。なんとなくコロっとした佇まいが良くて、とりあえず何もいれないままにリビングに置いています。
 
Memo:
 ワラビ細工は沖縄本島の北部にある今帰仁村の名産品。ワラビとは現地での呼び名で、コシダという本土でも福島県以南に自生する常緑のシダのことです。密生した群落では葉柄が2mにもなり、この葉柄でカゴ類を編みます。とても丈夫で、水分に強いのが特徴。水洗いができ、カビも発生しにくいため、台所で食器カゴや食品保管カゴに使用されていた民具です。年を重ねるほどに、より深い茶色に変化し、3代に渡って使えると言われる実用品です。戦後までは多くの作り手がいましたが、安価な工業製品に押されて需要が減少し、継承者が途絶え、現在では高齢の作り手が数名残るのみとなっています。
 なお、コシダを使ったカゴ類は本土にも存在します。シダかご等と呼ばれ、日常使いされる民具でしたが、同様に作り手が途絶えつつあります。
posted by Mami & Tetsu at 13:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>その他

Aug19,2007

*58 Le Bistlot

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ル・ビストロ[Le Bistrot](その2)

 グルメの第1回に紹介した「ル・ビストロ」。前回は試行錯誤されてた最中だったし、また行きたいねってことで行ってきました。
 まずはサービス料が10%いただきますになっていました。おっと強気かな?
 今回は以上の写真のようなモノを食べましたが、おいしい。でもほんの少し、以前より塩味がきつく感じられました。たまたまなのか、そうすることにされたのか、塩を変えたのか…はわかりませんが、我が家的には当初の味のほうが好みですねー。お酒には少し濃い味のほうがというお店も少なくありませんから、そうしたのかな?
 アラカルトから選びましたが、アミューズが充実し、前菜とメインの間には口直しのシャーベットが加わっていました。
 サービスの方は思いきってサービス料とりましたが、テキパキ、親切になっていて、気分がよかったですね。いかにもな素人がギャルソンをしていた時より、ずっと良くなったと思いました。
 また紹介したお店も行ってみて変化などあれば新しくお伝えしようと思います。こういう情報はあまり古くなっちゃいけないですもんね。

■関連記事
*1 ル・ビストロ[Le Bistrot]
posted by Mami & Tetsu at 16:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | グルメ>フレンチ

Aug11,2007

#154 Uggla

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エドヴァルド・リンダル[Edvard Lindahl]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製フクロウ

 スウェーデンの陶磁メーカーのグスタフスベリ社で作られた陶器製のフクロウです。
 グスタフスベリで動物の置物といえば、大人気のリサ・ラーソン[Lisa Larson]かスティグ・リンドベリ[Stig Lindberg]のどちらかと思いますよね。でも、これはエドヴァルド・リンダルがデザインしたモノ。60年代ぐらいの製品です。
 スカンジナヴィアン・アート・ポッタリー:デンマーク&スウェーデン[Scandinavian Art Pottery: Denmark and Sweden]に掲載されており、eBayでもチラホラと出品を見かけるので、米国での流通量が比較的あるのかなと思います。日本でも、ヤフオクで北欧系ヴィンテージを扱っている方が、たまに出品しています。リサ・ラーソンのように、あちこちに熱狂的なファンがいるような状況ではなく、好きな人が買っているという感じで、値段もお手頃です。
 知っている限りでは、この2種類以外にウィンクをしているモノがあり、全部で3種類のフクロウがいるようです。個人的には、この2種類が好きなのですが、ウィンク派の人も意外に多いようです。
 尾っぽを上げた方は、少し攻撃的でハリーポッターに出てきそうなカッコいい感じ。丸い方は、苦労知らずのノンビリした和み系ですね。クリッとした目が特徴的で、これが好きなのでウィンクがイマイチに感じるのかな…。
 裏面にはGに手のサインが書かれており、グスタフスベリのスタジオ(工房)作品だと分かります。とても手の込んだ仕上げで、素材感が良いです。
 サイズが小さく送料が安価で済むので、eBayで購入しました。たまたま2種類をセットで売っている人が現れたので、これを狙いに。一応は競り合いましたが、ある程度の相場が決まっていて、ムリして買わなくても次の出品がありそうなモノなので、マッタリと安心して入札という感じでした。いつもこうだと嬉しいのですが…。
 フクロウは「森の賢者」とよばれ、欧米では知の象徴とされています。日本では「不苦労」や「福廊」の語呂合わせで、幸せを呼ぶとも言われていますね。
 動物モノ好きのTetsuのせいで、部屋のインテリアに動物類が多くなり過ぎています。買い控えようとは思いながらも、ついつい気に入ったものは手を出してしまうのですよね。「ライオンは富の象徴で…」とか「ハリネズミは幸福の象徴で…」などとムリな言い訳をしてきましたが、そんなに何かを象徴するモノばかり必要なのかって話ですよね…。
posted by Mami & Tetsu at 18:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 置物>オブジェ

Aug09,2007

#153 Mini Glass

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ペル・リュッケン/パー・ルトキン[Per Lutken]デザインのホルムガード[Holmegaard]製ミニグラス

 ホルムガードの小ぶりなグラス。これぐらいのサイズを何グラスと呼ぶべきかと悩みますね。リキュールグラスには大きすぎるし、ショットグラスとも違う気がするし。eBayの出品をみるとカクテルグラスなどと呼ばれていることもありますが、困った時にはカクテルかというぐらい様々なグラスがあるので、それもどうかなと…。そんな微妙なサイズのグラスを紹介します。
 我が家好みのスモーク色。近頃のホルムガード人気は、ミケル・バング[Michael Bang]デザインのカラフルなモノなのかな。そちらも良いのですが、このスモークの色目が本当にカッコ良くて、ホルムガードの中でも定番的に好きなラインなのですよね。
 テーブルウェアが多いのも我が家の特徴かな。もともと食器好きということもありますが、特にグラス類のシンプルなフォルムデザインとガラスの薄さが気に入っています。ホルムガードは、ガラスが厚くて重量感があるイメージがありますが、グラス類のボール部分等は薄く作られているようです。同じスモークでも、ガラスの厚みがあるベース類とはグラデーションが異なり、ガラスが薄い部分は色も自然と薄く、ボトムにかけて厚みが増すと共に色味が濃くなり、より繊細なグラデーションに仕上がっている気がします。
 とはいえ、注いだ飲み物の色にグレーがかるので、色味が大切なジュース等は微妙に美味しくなさそうに見えたりする点は問題です。それなりに考えて使ってはいますが、使い勝手のいいグラスは、やっぱり透明ですよね。分かってはいながらも、洗練された佇まいのグラス達に、ついつい心惹かれてしまいます。

Memo:
 ホルムガードとペル・リュッケンについては#3 CANADAで詳しく書いていますので、そちらを参照して下さい。
posted by Mami & Tetsu at 22:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス
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