Feb15,2005

#3 CANADA

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ペル・リュッケン/パー・ルトキン[Per Lutken]デザインのホルムガード[Holmegaard]製グラス / CANADA

 ペル・リュッケンのデザインというと50年代ぐらいに製造された今にも動きそうに波打った皿や独特の丸みを帯びた花瓶をよく見かけますね。ボトムにサインや年代が刻まれていて、これで値段が変わったりするようです。
 今回紹介するグラスは製造自体は比較的新しいモノですが、デザインは彼の手によるものです。非常にシンプルですが、洗練された完成度の高いデザインは、ガラスのデザインに生涯を捧げた彼ならではと思います。
 このグラスを初めて見たのは東京のイルムスで、たまたまアンティークフェアのようなことをしていた時でした。とても惹かれつつも、欲しいサイズのグラスが残り1つで、その時はまだホルムガードに関する知識もなく、値段との兼ね合いもあって買うのを止めました。
 しかし後になってから買っておけば良かったかなーという思いがつのり、結局ネットで探して購入しました。
 実はこのグラスを買うまでには色々とありまして…。
 初めてeBayのオークションに参加したのですが、あっさり落札できました。相手はとても親切なオーストラリアの方で、商品はスムーズに届き、ウキウキしながら丁寧な梱包を開けたら、グレーのグラスを買ったつもりだったのにクリアーのグラスが出てきちゃいました。
 よくよくオークションのページを確認するとグレーっぽく写ってはいるものの明らかにクリアーのグラスの写真で、特に色についての説明もありませんでした。てっきりグレーだと思い込んでおり、色の確認もしなかったTetsuの初心者丸出しのイージーミスでした。
まあ、これはこれでいいかと無理やり納得し、めげずに今度はサイズ違いのグレーを購入しました。
 皆さんもオークションで買うときは良く確認して分からないとことは質問しましょうね。(ていうか基本か…凹)

Memo:
 ホルムガードは1925年設立のデンマークのガラスメーカーで、デンマーク王室御用達としても知られています。ペル・リュッケンは1942年に同社のアート・ディレクターになっています。有機的なフォルムと評されるデザインは美術的な評価も高く、美術館・博物館に展示されている作品も多数あります。
 Tetsuはペル・リュッケンの代表的な作品の写真と大量のスケッチが掲載されている「GLASS IS LIFE」いう本を購入しました。英語版で大変参考になります。絶版本ですがドイツの古本屋さんがデッドストックで新品同様のモノをネットで売っていますので興味のある方はどうぞ。

追記(2007/12/30)
 CANADAシリーズは2007年よりホルムガード社より再生産されました。50年以上経った今でもスタイリッシュで洗練された名デザインですね。


[参考文献:biotope / 13th floor


posted by Mami & Tetsu at 12:27 | Comment(7) | TrackBack(0) | テーブルウェア>グラス

Feb14,2005

#2 SPISA RIBB

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スティグ・リンドベリ[Stig Lindberg]デザインのグスタフスベリ[Gustavsberg]製ティーカップ&ソーサ / SPISA RIBB

 最近の北欧デザインのブームに影響され、つい先日購入したモノです。
 正直言うと北欧の陶器類には好みのモノが少なく、ちまたでよく見かけるモノにはあまり食指が動かないのですが、今回紹介するスピサ・リブ[SPISA RIBB]は別です。
 繊細な線によるデザインはシンプルでスタイリッシュですが、手書きの線の雰囲気とぽってりとしたカップの形は温かみを感じさせます。この辺のバランス感はさすがリンドベリです。
 前から気になっていて、ビームスのモダンリビングが扱っている現行品を神戸店で見たことがあるのですが、結構な値段なので悩んでいました。現行品も手作業の工程が多いため雰囲気は十分あります。オリジナルよりも丈夫らしいので、ガンガン普段使いする人にはこちらがおすすめかもしれませんね。
 我が家は基本的に古いモノを好むため、以前リサ・ラーソンのライオンを買ったスウェーデンの方からオリジナルを購入しました。海外からの買い物は少量ですと送料が割高になってしまうので5脚まとめての購入。一部ペイントがぶれているモノもありましたが基本的にエクセレントコンディションで、値段的にも納得でした。
 このシリーズはコーヒーカップもあるのですがデミに近い大きさですね。普段はマグカップになみなみのコーヒーを飲む人なので、このティーカップにコーヒーを入れて飲んでいます。5脚あるので友達が家に来た時のティーカップとしても活躍しそうです。

Memo:
 スティグ・リンドベリはスウェーデンのデザイナーです。テキスタイルデザイナーやイラストレーターなど多彩な分野で活躍された方ですが、特にスウェーデンの陶器デザインにおいては欠かせない人物の一人です。1937年にスウェーデンの陶器メーカーのグスタフスベリ社に入社し、1940年に専属のデザイナー、1949年にはアーティスティック・ディレクターとなっています。Tetsuが大好きなリサ・ラーソン[Lisa Larson]を同社に誘ったのも彼です。
 SPISA RIBBシリーズは『H55』展の開催にあわせて耐火食器テルマ[Terma]シリーズと共に発表されたテーブルウェアです。1955年から1965年の間にグフタフスベリ社で製造されています。2002年から復刻版が同社より販売されており、日本ではBEAMS MODERN LIVINGのみの取扱いです。
 昨年、待望の日本語版の作品集が発売されました。リンドベリをこれから知ろうと方や集めようという方は必携の充実した内容です。

[参考文献:biotope / 13th floor
posted by Mami & Tetsu at 18:01 | Comment(0) | TrackBack(1) | テーブルウェア>陶磁器

Feb13,2005

#1 Form 2000

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レイモンド・ローウィ[Raymond Loewy]デザインのローゼンタール[Rosenthal]製コーヒーセット / Form 2000

 何を1番に紹介するか悩みましたが、これに決めました。
 カップ&ソーサ、ポット、クリーマー、シュガーポットのセットです。
 モダンなフォルムの繊細な白磁にゴールドとグレーシルバーの2色のストライプ。洗練された無駄のないデザインがすばらしく、一目見て心を奪われました。
 デミカップとポットという組み合わせは我が家ではあまり活躍する場が少ないのが残念ですが、飾っておくだけでも十分なのでリビングボードに置いています。ストライプの色目に高級感があり、これがあるだけで周囲の空間が引き締まります。
 デザイナー・メーカー共に非常に有名ですが、いわゆるモダンデザインとわれる分野では比較的登場することが少ないかもしれませんね。でもローゼンタールのスタジオラインには良いモノが多いので、また何か紹介できたらと思っています。
 このセットは京都骨董祭にてMomoさんの店で購入したモノです。センスの良いこぎれいなモノを多く扱っている方で、また機会があればどこかの催事でお会いしたいです。

Memo:
 レイモンド・ローウィ(フランス出生)は、アメリカのインダストリアルデザイナーのパイオニアといわれています。「口紅から機関車まで」というキャッチコピーどおり、アメリカをはじめ世界中で非常に幅広いモノのデザインを手掛けています。おなじみのラッキーストライクのパッケージもローウィのデザインです。
 ローウィはローゼンタールで1952年から1961年にかけて仕事をしており、今回紹介したセットはこの間にデザインしたForm 2000というシリーズです。Form 2000は1954年から1977年の間に製造され、その後クラシック[classic]シリーズとして1984年から1990年に再製造されています。ちなみにクラシックシリーズであればマークに「classic」と入っているはずですが、我が家のモノには入ってないので古い方かなと…、希望的観測です。マークについてご存知の方いましたらご教示ください。
 ローゼンタールは、ドイツの南西、チェコとの国境近くのゼルブという町にある窯です。若くしてアメリカに渡り陶器輸入会社で働いたフィリップ・ローゼンタールが1879年に同地で開いた工房がはじまりです。他のヨーロッパの窯と比べると歴史的には若手ではありますが、一代で急速な発展を遂げ、ドイツを代表する窯の一つとなりました。伝統的なデザインの陶磁器以外に1961年から外部デザイナーを起用したスタジオライン[studio linie]というシリーズでモダンな製品を多くつくっています。タピオ・ウィルカラ[Tapio Wirkkala]、エミリオ・プッチ[Emilio Pucci]といった強力な面子もデザイナーとして起用されています。高い技術力を持つファクトリーと先進的なデザイナーのコラボレーションにより作り出された製品は秀逸です。

 余談ですがMamiはエミリオプッチ狂いです。梅田にオンリーショップができ、偶然にも友達が店長になっていたことはMamiのこづかいに今後大きな打撃を与えていくことは容易に想像がつきます(笑)

追記(2005/5/16)
 このシリーズは本当に優れたデザインだと思っているのですが、ちまたの人気はイマイチのようです。ドイツやアメリカでの取引は盛んですが、日本ではあまり見かけません。私的には「なぜ?」と思うぐらいですが、単に流行の問題でしょうか…。
 eBayでの出品をチェックしていると非常に多彩な柄があることが分かります。何種類かあることは知っていたのですが、予想以上にそのバリエーションは多いようです。studio linieでBjorn Wiinbladが柄をデザインしLoewyとのダブルネームになっているモノもあります。まとまった資料がないかと思っていたところ、ドイツのコレクターと思われる人が個人的に収集したと思われるForm2000の画像をHPで公開していました。その名も『form2000.net』(笑)全てを網羅できるほどではありませんが、ネット上でこれだけまとまった画像が一度に見られるのはありがたいことです。非常にそそられる柄のモノもあります。興味のある方はぜひどうぞ。
 ちなみに先日idealさんに行った時にBjorn Wiinbladデザインのゴールドの柄が描かれた小さめのform2000のベースが売っていました。さすがのコアなセレクトです。

追記(2005/9/14)
 マーク(窯印)の件ですが、とりあえず解決しました。普通にローゼンタール社のサイトにマークの一覧が載っていました。ものすごい種類のマークが使われていたため、掲載されているのはごく一部だけですが、やはりClassicではないようですね。1957年以降のマークですので、これで1957年から製造終了の1977年の間までは確定です。大量にあるマークを見分けること素人には難解なことですが、エキスパートになればマークから真贋と製造年が判断できるらしいです。ローゼンタールではマークだけでなくImage Data Bankという自社製品のデータベースをネット上で構築中。まだ未完成ですが、大変に価値ある資料になりそうです。
 Form2000ではないのですが、先日eBayでPucciデザインのコーヒーセットが出品されていました。カタチからしてStudio-linieのBerlinの一種だとは思うのですが、シリーズ名は不明。よく見かける花柄のPIEMONTEではなく、Pucciらしい配色のスクウェアが並んだパターン。メチャメチャ可愛いのですが、落札値は$1000超と全然可愛くありませんでした…。ちなみに日本の方が落としたようです。写真はこちらです。
posted by Mami & Tetsu at 17:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | テーブルウェア>陶磁器
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